2012年6月11日月曜日

「モードの方程式」はなかなか面白い本だ。ワルい男とイイ女のファッション考現学!

副題に、「Satisfashion for Men and Women」と付けてある。サティスファッション、とは耳慣れない言葉だが、中野香織さんによると、これはローリングストーンズの名曲「サティスファクション」のもじりで、ファッションやモードが「決して現状に満足しない」、絶えざる変革のを続けるデザインの歴史。 






















「着るもの」そして「着ること」にまつわる物語について、幅広い知識を渉猟したコラム集だ。チノパンツのルーツは、インド駐留英国軍の軍服だった。シャツの裾(すそ)を出すのがいけない理由は?(今は、それも着こなしの一つとなっている)

あるいは、「シック」という言葉の隠れた意味、くつろぎの服「カーディガン」の語源となったカーディガン伯爵の破天荒な人生の影。「パジャマって何ていう映画がきっかけで普及したか知ってる?」ひとつひとつの物語を支えるのは、上質なエッセーの語り口だ。ファッションにうとい読者にも、心地よく、読みやすい。
 

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