2020年3月14日土曜日

Appleはビヘイビアマーケティングなどという言葉を使わずに人々の習慣を変えさせた。













人は知らず知らずのうちに習慣を変えている。私は機械式時計のファンで、ずいぶん投資した。しかし、いつしか引き出しの中にはあれだけ魅力的に映った機械式時計がゴロゴロ埋まり。毎日Apple Watchしか着けないことが日常生活に定着した。

Appleはビヘイビアマーケティングなどという言葉を使わずに人々の習慣を変えさせた。唯一成功したウエアラブルデバイス、今も売れ行き好調なApple Watch。その影響が腕時計業界だけにとどまらず、宝石などジュエリー業界の売上を脅かすかもしれない。












たとえばローレックスは、およそ5,500億円程度と言われており、アップルウォッチが2016年に売上高6,600億円程度を記録したことから、「アップルウォッチが時計業界ナンバーワンブランド・ロレックスを抜いた」、ひいてはアップルウォッチが時計業界ナンバーワンに躍り出たことになる。

今年2月には、2017年内のApple Watchの出荷台数が1800万台を突破し、2016年から実に50%以上もの伸びを示している。さらに2017年にApple Watchの出荷台数が初めてスイスの時計業界を抜き去った。

さらにApple Watchの脅威が腕時計業界にとどまらず、 今年のホリデーシーズンにはジュエリー業界にも及ぶとの見解が各方面から発せられている。専門家は「これらのハイテク必需品がさらに買われることで、他の嗜好品への出費が抑えられてしまう」とのこと。

「残念ながら、ジュエリー業界は打撃を受けるだろう」と述べている。Apple Watchの「時間を知る」以上の実用性(スポーツやヘルスなど)が、個人の限られた資金の中で「単なる嗜好品」である宝飾品よりも優先されるのは、十分有り得ることと思われる。
https://jp.techcrunch.com/

2020年2月29日土曜日

テスラはeコマースの会社になるというショッキングなニュースが流れた。販売をネットに限定し販売店をすべて閉鎖する。

テスラは大きさは別にしてハードウエアとしてはスマホと同じようなプロダクトだ。ソフトウエアをダウンロードしてアップデートを行い性能を上げたり加えたりする。壊れたら全取っ替えだ。つまり従来の修理工場つきの販売店は不要になる。

Tesla(テスラ)は今後、すべての販売をオンラインで行うことになるそうだ。考えたら、至極当たり前のことだが、従来の自動車会社にとっては想像を超えた事態を起こった。営業戦略のこのダイナミックな変化により、販売店は閉鎖されて一部の従業員の解雇が生じる。

















イーロン・マスクの説明はこれらはすべて、Model 3の原価、ひいては販売価格を下げるための方策だと言うが自動車の100年に一度の流通革命になる。そして本格的なガソリン自動車市場の崩壊が始まる。

いまはガソリン自動車の走る道路に、わずかなEV車が走っている状況だが、EVの新車販売台数は、欧州や中国の自動車メーカーの製品投入がけん引して2021年にHVを上回るとしている。

2021年の市場規模は、HVが前年比2.8%増の297万台なのに対し、EVが同39.1%増の359万台となる見通しだ。テスラは一部の店は残して、情報センターやショウルームとして使うそうだ。マスクCEOは曰く「この車の原価を大きく下げ、買いやすい価格で提供する方法は、ほかにない。」と語る。オンライン販売への全面的な移行とそのほかの費用効率向上策により、全車種の価格を平均6%下げることができ、Model 3を3万5000ドルで提供できるようになる。
https://jp.techcrunch.com/


2020年2月25日火曜日

「最も個人的なことが最もクリエイティブなこと」の意味と「みんなに刺さるように」は「誰にも刺さらない」

『パラサイト 半地下の家族』第72回カンヌ国際映画祭で最高賞を受賞したポン・ジュノ監督のスピーチが感動を呼んでいる。「私が若かりし頃、映画を勉強していた時に深く心に刻まれた言葉がありました。それは「最も個人的なことが最もクリエイティブなこと」ですと語った。これは、私たちの偉大なマーティン・スコセッシの言葉です」と語った。すると会場は大いに盛り上がり、スタンディングオベーションが。言葉を受けたスコセッシ監督は恥ずかしそうに立ち上がりながら、涙ぐんだような表情を浮かべ、ポン・ジュノ監督に拍手で讃えた。

「最も個人的なことが最もクリエイティブなこと」は一般の人には少しわかりにくいと思うので、この言葉の意味を説き明かしてみたい。













「人間はみんな同じではない個人。」と加え多様性のことなんだと考えると、少しわかりやすくなる。このテーマ「最も個人的なことが最もクリエイティブなこと」の意味を考えるために、書籍「世界で最もクリエイティブな国デンマークに学ぶ 発想力の鍛え方」から抜粋した言葉を加える。
https://amzn.to/2PlCiPj
「奇想天外なフランシス・ベーコン」と表現されたアンドレアス・ゴルダーの話が参考になる。

















彼曰くクリエイティビティは周囲の環境から完全に切り離されているという一般的な考え方とは異なる。すでにできている道をたどったほうがいいと言う。つまりクリエイティブな人は、すでにこの世界に存在するクリエイティブの材料(映画、SF小説、過去の巨匠のあらゆるジャンルのデザインやアートなど)や伝統からインスピレーションを吸収している。

つまりクリエイティビティは既存の業績を利用する人々の連鎖の中にあるコラボレーションだという見方だ。

一方心理的な研究では個人的な現象としてとらえている。個人が、対立や衝突という観点から思考を巡らし、伝統あるいは既存の価値観に抵抗するという考え方である。“最も個人的なことが最もクリエイティブなことだ”というスコセッシ監督の考え方に近い。

この二つの考え方、どちらも正しい。というより現実は、私の体験上これらが混在してクリエイティブは行われている。見たことの無いものを作るという言葉は比喩であって、本当のところまるで見たことの無いように見えるものは作れる。ということだろう。












ジブリの鈴木敏夫さんも、「ジブリ映画は日本人向けに特化したからこそ、海外の人に面白がられるようになった」と以前にコメントしていたことがあった。たとえば、千と千尋の神隠しは、八百万神が集まるなんて一神教からしたら理解できないローカルな話。けれどそれがグローバルには未認識の世界観として新鮮にうつり、日本のオリジナリティと考えられた。

「みんなに刺さるように」とメーカーで良く発言されるが、結局そういう商品は誰にも刺さらないみんなが経験している価値観は、ありきたりになってしまうということだ。自分が感じたこと、自分が経験した一次情報こそが、オリジナリティを生み出す源になる。


2020年2月19日水曜日

コロナウィルスは現代の百鬼夜行だ。












コロナウィルスのように見えない疫病に対する不安が、まだ神話と実生活が混在した当時の人々の想像力を増幅して百鬼夜行を生み出したのだろう。百鬼夜行の都大路の闇を行進する様々な鬼は、どうして生まれたのか?

私の想像だが、見えない疫病に対する人々の不安な心が百鬼夜行を生み出したのでは無いか?と考えている。姿の見えないコロナウィルスの不気味な流行も、人々の心の中に同様の不安を生み出している。何せ治癒のための薬も、まだ登場しないのだから。












当時の平安京は、たび重なる疫病や飢餓で荒れはて、人々は疫病人や死者を、墓も作らずに路上に放置したので都大路は死臭にみちていた。地方によっては「くびきれうま」ともいうらしいが、これなどは疫神と百鬼夜行とのつながりが色濃く感じられる例である。
首切れ馬(くびきれうま)は、日本各地に伝わる馬の妖怪。首無し馬(くびなしうま)ともいう。 

祇園祭も、もとは祇園御霊会と呼ばれたのであり、今日の祇園祭が疫病の大発生しやすい夏に行なわれることには深い意味がある。京は治安も悪く、飢醒や疫病で地獄さながら鬼は地獄からやってくるとされたのが、当時の状況だったという。




















室町後期(16世紀)の絵巻には、さまざまな妖怪(ようかい)が夜行するさまを描く。青鬼、赤鬼のほか琴、琵琶(びわ)、笙(しょう)、沓(くつ)、扇、鍋(なべ)、釜(かま)、五徳などの器物、調度の化け物を集めて連続的に描く。日常品が化け物に変化する。
















詞書(ことばがき)はもたず、内容をつまびらかにしないが、これに類似した『付喪神(つくもがみ)絵巻』(模本が伝存)が、器物や調度を粗末に扱うと、後日それらの妖怪が京の町中を練り歩く、という意味の内容を説いており、これに類することが描かれていると推測される。たくましい空想力と、戯画的な諧謔(かいぎゃく)味を帯びた画面は、絵巻作品中でも異色である。




2020年2月9日日曜日

東信の最新のフラワーアートの背景は成層圏だ。



フラワーアーティストの東誠は、ほとんどの芸術家が行くことを夢見ていた場所、つまり宇宙へ行こうとした。 Exbiotanicaというタイトルのプロジェクトで、先週東と彼のスタッフはネバダ州ゲルラッハの外のブラックロック砂漠に旅行した。
















真夜中に東のプロジェクトが始まった。 チームは、大きなヘリウムバルーンを使用して成層圏に、2つの東のアートワーク(金属製のフレームと生け花から吊り下げられた50歳の松)を立ち上げた。地球上に浮かぶ植物のいくつかの超現実的な写真が大きな反響を呼びました。
















「このプロジェクトの最大の利点は、スペースが私たちのほとんどにとって異質であるということです」とJPエアロスペースのジョン・パウエルは言います。 「だから、地球の上を飛んでいる花束のような身近な物体を見ると、宇宙が自由に使われ、そこに旅行するというアイデアが生まれる。」









http://www.spoon-tamago.com/


2020年2月2日日曜日

青木淳が日本のルイ・ヴィトン・メゾンの「ビロウイング・セイル」の外観をデザインした。


フランスのファッションハウスルイ・ヴィトンは、建築家の青木淳によるファサードとニューヨークのデザイナー、ピーター・マリノによるインテリアで、大阪に最大の旗艦店をオープンした。帆船にイメージを触発されたこのコンセプトは、日本の最も重要な港の一つとしての都市の遺産を反映している。


青木淳は、かつて大阪から東京(または江戸)に貨物を輸送した伝統的なひがき開船貨物船のうねる帆を参照した。明るく風通しの良い白い空間に構造を設計した。ファサードの純度は、地面に金属の透かし模様のモチーフを使用することで強化され、水に浮かぶ船のような印象を与える。















ピーターマリノは、2月1日にルイヴィトンストア内にオープンする予定で、同様のインスピレーションを受けている。木製の床は、エキサイティングな冒険に乗り出す壮大なヨットの精神を彷彿とさせる木製の柱と金属の天井で、デッキの印象を与えた。一方、木工品や折り紙和紙などの伝統的な日本の素材は、大きなホールや小さなコーナーなど、さまざまなボリュームのスペースを飾る。





























ルイ・ヴィトンが「過去と現在の間の沈黙の議論」と呼ぶものにおいて、オリジナルのルイ・ヴィトンのトランクは、マリノによって選択または委託された約20の現代アートワークと並んで座っている。ビルのクールなラインとの対比を提供し、vik muniz、polly apfelbaum、fujimura kimiko、nicola de maria、ida tursic&wilfried milleのアートワークは、4階全体に抽象的な色のバーストを提示したり、自然の風景を描いている。

青木潤は、ニューヨークの5番街メゾンなど、日本および世界中の多くのランドマークルイヴィトン店での仕事で知られています。彼のその他のデザインには、滝のように見える店や、一日中変化する抽象的なパターンとLEDを備えたファサードが含まれる。
https://www.designboom.com/architecture/jun-aoki-billowing-sails-louis-vuitton-maison-osaka-midosuji-peter-marino-01-29-2020/

2020年1月18日土曜日

宮崎駿 原案の人形芝居「うつ神楽」は、現代社会の厄除け






























長野県下伊那郡「石苔亭いしだ」内にある能舞台で催された宮崎駿 原案の人形芝居「うつ神楽」をSpeedyの福田さんに誘われ、見に行った。ストーリーは「うつの森」の住人「うつ男」が森の中に散らばる黒色の「うつの玉」を食べながら暮らしている。舞台のあちこちに置かれた黒色の「うつの玉」には「障」や「邪」などネガティブな意味を持つ漢字が書かれている。




























お話は、ある日うつ男は、森の中で純粋無垢な少女と出会う。そしてうつ男は、朱(あか)い衣の女神に生まれ変わり鬱を祓う。宮崎駿の原案をもとに制作された「障遣願舞(さやりがんまい)うつ神楽」は、長野県の南信州を舞台にした、現代病でもある「うつ病」がテーマの人形芝居だ。
























上演時間は約30分だが、神話の世界に迷い込んだような余韻を残す。孤独な主人公「うつ男」。映画「千と千尋の神隠し」のカオナシを思わせる面で宮崎駿監督とのつながりを感じさせる。




























原案は、作品の脚本と監修を担当したのは、今回の招待者で大変な物知りの逸見尚希さん(44)が、2007年に宮崎監督と会話するなかで生まれたという。逸見さんは、そのときに宮崎監督からこう提案されたという。「南信州は神様が集まる谷。そんな場所だから、現代社会の厄除けができるのではないでしょうか」。





















「うつ」という「厄」を祓う。逸見さんはこの重いテーマの作品を、6年もかけて完成させたという。





























余談だが南信州の飯田市にある秘境、信州遠山郷の霜月祭りを思い出した。「千と千尋の神隠し」では、宮崎監督いわく日本中の八百万の神々が湯治に訪れ“小さなお風呂に神様が入るという霜月祭りという神様をお風呂に入れて元気にするという祭りを参考にした”とか。