2015年10月11日日曜日

現代の「シンプル化が進むロゴ」が解るイエンツ・ミュラー著の新刊書「LOGO MODERNISM」。ロゴのリニューアルも時代の空気に合わせて、まるでメンズスーツの襟のように細くなったり太くなったりするのだ。
































現代のロゴ「シンプル化が進む」ことが解る6,000作品を集めたイエンツ・ミュラー著の新刊書「LOGO MODERNISM」は書籍自体のレイアウトもグリッドシステムでモダニズムを感じさせる。
本の1/3は、文字でできたロゴが集められている。シンプルさと幾何学性という傾向はここでも見られる。
















20世紀以降につくられたロゴを集めた本が出版された。皆さんが感じているように時代の傾向はシンプル化が進行しており、特定の文化的背景に縛られないグローバルを意識した「モダニズム」だ。イエンツ・ミュラーは、あらゆるメディアに目を光らせつつ、ロゴマークを見つけだす。
マッシモ・ヴィネッリはしばしば、典型的なモダニスト的デザイナーとされる。肉太だがシンプルなレタリングが特徴的なアメリカン航空のロゴは、時代の精神をよく伝えている。

















小文字のロゴも増えた。これはeメールなどで小文字が多く使われていることにも関係があるだろう。ロゴのリニューアルも時代の空気に合わせて、まるでメンズスーツの襟のように細くなったり太くなったりする。
モダニズム的な良いデザインであることのしるしは、システムとして機能できることだ。広告会社クロード・ネオン社のために作成された1973年のこのロゴは、Cという文字を5つの方法で分割している。それぞれが明確に違うが、互いの関連性もよくわかる。サノケンデザインで大騒動になったオリンピック・エンブレムはこの領域だろう。

ミュラーはこのほど、2008年から集め続けた6,000作品ものロゴを集めた書籍『Logo Modernism』(ロゴ・モダニズム)をタッシェン社から出版した。「20世紀を通じて生み出されてきた、象徴的記号についてのテキスト」だ。
1960年代のFiatロゴ。
































本書におさめられた6,000のロゴは、大まかに「幾何学的図形」「効果」「タイポグラフィック(文字・活字)」の3つに分類されている。各カテゴリーはさらに「ドット」「グリッド」「3-D」などの20のスタイル・カテゴリーに分類されている。
ミュラー氏は、モダニズム的なロゴを定義する上で、より具体的なルールを3つ設けた。

(1)白黒でも効果的であること。
(2)誰でも手書きで真似ができるくらいシンプルであること。
(3)幾何学的な形態(文字を含む)をベースにしていること。


最近のロゴ・デザインは、さらにシンプル化が続いている。テクノロジー業界で近年進むロゴの変遷を見ると、フラットな形態が好まれている。こうした傾向の一端には、モバイル化が急激に進む世界に対するデザイナーの反応だろう。
「回転」をモチーフにしたロゴ


「線」をモチーフにしたロゴ

「2つの文字」をモチーフにしたロゴ





http://wired.jp/2015/10/08/modernist-logos-really/#!/galleryimage_8



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