2010年12月31日金曜日

スタルク・デザインによるプーマのスニーカーのPR写真に見られるマザコンの痕跡

スタルク・デザインによるプーマのスニーカーのPR写真、このマリオネットのような叔父さんが良い味を出している。スタルクらしい、ユーモアに満ちた写真だ。時折巨大な女性を描いた絵画や、アニメや同様の彫刻に時々で遭遇する。思いっきり自説で、なんの根拠もありませんが、彼はマザコンかもしれないですね。あるいは幼心を未だ持ち続けている大人。なぜなら僕自身も思い当たりますが、5才くらいの時に見上げた母が大きかったことを未だに思い出します。ということは僕もマザコンかもしれない。






















スタルクらしい、ユーモアに満ちた写真「PUMA × PHILIPPE STARCK」は、フィリップ・スタルクとプーマのコラボレーションモデルのPR用。シューズは、外側はすっきりとしたデザインに仕上がっている。また贅沢な素材を選択することで純粋に靴の形を楽しんでいる。アッパーはロングヘアーファー、ライニングはカーフ仕様まさにミニマリズムともいえる一足です。




























PHILIPPE STARCK フィリップ・スタルク(1949 )
フランス、パリ生まれ。パリ装飾美術学校を卒業後ピエール・カルダンのスタジオでアートディレクターとしてキャリアをスタート。建築・インテリア・家具・食器・出版物・インダストリー等さまざまなデザインを手がけるデザイナー。・1980年代 エリゼ宮内のミッテラン大統領専用室インテリア・パリの「カフェコスト」のためにデザインした椅子「COSTE」・パリ16区、最高級のエリアにオープンした メゾン・ド・バカラのエントランスのシャンデリアから、クリスタルの椅子など・日本では、浅草で一際目立つ、雲のような形をした黄金のオブジェ、アサヒビールの「スーパードライホール」が有名です。
STARCK PUMA POST CARD

2010年12月30日木曜日

アートの世界にもマーク・コスタビのような栄枯盛衰は存在する。

アートの世界にもマーク・コスタビのような栄枯盛衰は存在する。しかも、そのピークとボトムの落差が激しいほどメディアが面白がる傾向がある。Guns N' Rosesのセカンド・アルバムを手掛けたのを最後に、90年代初頭あたりが最後の打ち上げ花火、以降、名前を聞かなくなってしまった。僕が1991年に購入したコスタビの作品の価格も相当下落してると思われる。怖いので査定しないことにしている。マーク・コスタビ(Mark Kostabi)は、カリフォルニア州立大学フラートンでペインティングを勉強し、1981年初の個展を開催する。 
Mark Kostabi: with his portrait of Billy Joel 
1982年ニューヨーク移住。 1984年は彼の絶頂期には「イースト・ヴィレッジ・アイ」最多作品賞を受賞するほど多くの展覧会に出品。 イーストヴィレッジのアートムーブメントの指導者的存在になる。 1988 スタジオ、ギャラリー、オフィスビルを設立。 オープンにペインティングアシスタントやアイディアマンを雇う。 自身の作曲によるピアノソロを発売。 1992年東京の三越美術館がコスタビの100作品の回顧展を開催。 

キースヘリング、ジェフクーンズ、ジャン・ミシェルバスキア、ケニー・シャーフなどイーストビレッジの蒼々たるアーティスト・グループのメンバーと一緒に1980年代に登場している。彼のアートは今日の孤独とメディアや技術に圧倒され複雑な世界を反映させたテーマを体現していた。
frog lady






























この動画は過去25年間で、NYのアートシーンに初登場以来、コスタビの活動を記録している。トライベッカスタジオで制作された「レオナルドダヴィンチの最後の晩(コスタビバージョン)」も出てくる。インタビューは彼の最初のアートディーラー、モリーバーンズ、評論家、作家、グレンオブライエン、評論家、編集者ペーパーマガジン、モンテカルロ、コーミック、アートディーラーのADAM BAUMGOLDにも行っている。また、25年の長い期間で行われたマークコスタビとのインタビューも含まれています。

2010年12月29日水曜日

もうネットが大事ではなく、ネット的に生きることが大事。僕のブログは一方通行だからね。そして、テレビと違うフェイクが楽しいのが今の時代感のポイント。 高城剛

この高城剛発言は、賛否両論別れると思いますが、あえて掲載してみる。Twitterは、そういう議論が好きな方が多いとも思うので、ちなみに僕は友人ですから理屈抜きに高城剛擁護派です。また、それを割り引いても常に彼の発言は示唆に満ちていると僕は思う。今年はお互いの夫婦四人で食事できそうだな。良かった、良かった。
高城剛+坂井直樹

























高城:そういう生活の中から、新たな回帰的な感性を持ったデジタル・クリエイションが生まれていくだろうし。僕なんか、デジタル・クリエイションでまだまだ稼げる人だと思いますよ。その僕が、もうそれ(クリエイションで利益を得ること)をかっこ悪いって思ってるんだからさ(笑)。それが、デジタルと共に育った先駆者世代の正しい姿だと思う。

70年代って、いろんなところに情報や価値観を共有する人が集まってコミューン化していったわけだよね。その中でいろんなものをつくって、野菜とか分配していたわけじゃない? それが今は逆になって、デジタルの中にみんなが集まって、いろんなモノをつくってタダで配って、野菜とかで金を取るの。

高城:ネットがマスになったのは90年代後半だと思うんですよ。僕は、それ以降、自分ではネットはほとんどやってないよ。ミクシィとかツイッターとかも一切やんない。ツイッターやんなくたって、今、日本中が僕のことフォローしてるじゃん(大笑)ここでかちんと来る人はどうぞ! 

結局、今のインターネットって、ソフトなビッグ・ブラザー【編註:ジョージ・オーウェルの小説『1984年』(1984年出版、僕の一歳の時)に出てくる、国民を徹底管理する権力者】だと思ってるんですよ。お互いがお互いを管理する社会。だから、僕はそこからもう10年以上前に足抜けしたっていう感じ。すなわち、もうネットが大事ではなく、ネット的に生きることが大事。僕のブログは一方通行だからね。そして、テレビと違うフェイクが楽しい。ここが僕にとっての今の時代感のポイント。(ソースはサイゾーから)

1984 George Orwell Movie Trailer (1984)

ジョージ・オーウェル 

1984:トマス・モア『ユートピア』、スウィフト『ガリヴァー旅行記』、ザミャーチン『われら』、ハクスリー『すばらしい新世界』などのディストピア(反ユートピア)小説の系譜を引く作品で、スターリン体制下のソ連を連想させる全体主義国家によって分割統治された近未来世界の恐怖を描いている。なお、著者などは言及していないが「1984年」という年号は、本作が執筆された1948年の48を入れ替えたアナグラムであるという説が一般的である。これによって、当時の世界情勢そのものへの危惧を暗に示したものとなっている。

*ジョージ・オーウェル:(英語: George Orwell, 1903625 - 1950121日)は、イギリスの作家、ジャーナリスト。生誕地はイギリスの植民地時代のインド。本名はエリック・アーサー・ブレア(英語: Eric Arthur Blair)。全体主義的ディストピアの世界を描いた『1984年』の作者で知られる。

*ビッグ・ブラザー:党は、「偉大な兄弟(ビッグ・ブラザー、なお英語の Big Brother に独裁者という意味があるのはこの作品に由来する)」によって率いられる唯一の政党である。「偉大な兄弟」は国民が敬愛すべき対象であり、町中の到る所に「偉大な兄弟があなたを見守っている」(BIG BROTHER IS WATCHING YOU) という言葉とともに彼の写真が張られている。しかし、その正体は謎に包まれており、実在するかどうかすらも定かではない。テレスクリーンの登場により、全国民は党の監視下に置かれ、私的生活は存在しなくなっている。

2010年12月28日火曜日

「奇想の画家」として人気の高い若冲の最晩年にあたる1795年前後に描かれたものみられる屏風が見つかった。波打ち際に座る白い象と、黒い鯨が潮を吹き上げている様子が大胆に描かれている。



江戸時代に京都で活躍した絵師で、近年、「奇想の画家」として人気の高い伊藤若冲(じゃくちゅう)が晩年に描いたとみられる屏風が北陸地方の旧家で見つかった。という夢のような話が飛び込んできた。一方に波打ち際に座る白い象(地上最大の動物)が、もう一方には黒い鯨(海で一番大きい)が潮を吹き上げている様子が大胆に描かれている。















発見作は落款に「米斗翁八十二歳画」と記載されていることから、若冲の最晩年にあたる1795年前後に描かれたものであることが分かっている。すご~~い老画家もいるものだ。驚き!日本にもピカソはいたのだ。画面いっぱいに空想をまじえて描かれた象の姿や、鯨を包む波頭の表現もパワフルだ。その頃の若冲といえば、京都深草の石峰寺に隠棲していた時期だ。晩年、近郊の山裾にて比較的侘しい隠居生活を送っていたはずの若冲が、何故このようなダイナミックな大作屏風を手がけたのか?
















九州国立博物館の特別展のCM
(以下チームラボと若冲)
若冲幻想 -コンセプト
18世紀の京に生きた伊藤若冲は、奇想な発想と美意識でさまざまな作品を生んでいる。それは、現在の物事の捉え方、認識とは、ほど遠い。それは、21世紀、世界への新たな認識の方法論のヒントになるかもしれない。プラズマディスプレイ六台によるデジタル屏風に、伊藤若冲の認識を再構築した。










若冲とデジタル
伊藤若冲は、200年以上前に現在のデジタルの発想に近い発想で描いている。モチーフをマス目の単位で分解し、 そのマス目を再構築している。その手法は、モチーフをデジタル技術で記憶し、ピクセルの集合体であるディスプレイで再構築し表示するという現在のデジタル的な発想そのものだ。(チームラボ)http://www.jakuchu.com/japan.html

2010年12月27日月曜日

クエスチョンマーク(?)というのは、古代の占いで用いた杖が地面に立っている姿をデザインしたという説。

実は十数年前に左足の大腿骨を折る大怪我をした。退院してからもしばらくは杖の厄介になった。この時、杖の魅力に気づき、直った今も時々使っている。市販されている杖は、持ち手の形状から二つのグループに分けることができる。杖のはじまりは木の枝をそのまま使ったと考えられ、ストレート型が基本型。その次に19世紀から20世紀初頭にかけて大流行した逆J字型(傘の柄のような形)だ。クエスチョンマーク(?)というのは、古代の占いで用いた杖が地面に立っている姿を表しているという説がある。OMHUの杖はまさに(?)をデザインしているように見える。
OMHU cane
どうも市販の杖は高齢者やハンデイキャッパー専用の実用器具として考えられてはいないか。実用器具だから機能を満たせばいいというのか退屈なデザインが多い。しかし、杖というアイテムには、本来どこか粋人好みのスノッブな香りが漂うようだ。確か江戸時代には「化粧杖」という細すぎて実用的とはいえない銀細工などを施した装飾的な杖が流行ったことがある。
OMHU CANE SIZE from OMHU on Vimeo.

田村奈緒さんのブログから、彼女の昔の同僚のClayAllenがエンジニアとデザインを手がけた杖が発売になった。デザインの説明にはスカンジナビアの家具や自転車、ホッケーのスティックにインスパイアされた。とブログに書かれている。とても上質のデザインだ。

OMHUという会社で社名はデンマーク語で “with great care” という意味を持ち、お年よりだけではなく多くのハンディキャップのある人達の生活をより良く、楽しくする為にプロダクト開発をしている会社という。若いデザイナーの中で高齢者に向けたデザインが最近では良く話題に上る。日本と北米、ヨーロッパでは体の大きさ、生活環境も違いそれぞれ違った問題点、そこから出る気づきも多くとても興味深いトピックだと思います。(田村奈緒さんのブログ:http://phofa.net/blog/nao/

2010年12月26日日曜日

SAM SPARROの音楽とファッション、ダンス、メーク&ヘアーが融合された論理レスで感覚的なデザイン世界を覗くことが出来る。

Sam Sparro "Pink Cloud" Official Music Video

このムービーはSAM SPARROの音楽とファッション、ダンス、メーク&ヘアーが融合された「論理レスなデザイン世界」を覗くことが出来る。振り付けは: Nina McNeely and Marlon Pelayo、ダンサーは: Nina McNeely, Marlon Pelayo、スタイリストは: Franc Fernandez、ヘアートメークは: Michelle Diaz
SAM SPARRO
僕は40才まではファッションデザインの業界にいて、それ以降20数年、プロダクトデザインやWEBビジネスと関わってきた。こういうパラレルキャリアの人が増えて来て欲しいなあと常に考えている。なぜなら二つの異なる世界からモノを見るということは常に客観性が保て、異なる視点を持つことが出来るよさがある。二十数年前に日産Be-1の開発に関わったことが切っ掛けとなって、思いがけなくプロダクトの世界に入ることになったのだが、その当時のプロダクトデザイナーには、実はあまりオシャレな人がいなかったことに驚いた。

なぜ美しいモノを作る仕事の人が、自分のファッションに気を遣わないのかが当初不思議だった。今その理由を推定すると、ファッションデザイナーは非常に感覚的で右脳的、論理性だけでは通用しない流行という近未来を予見しながら情報と常に対峙しクリエイティブする。それに対してプロダクトデザイナーはもう少し冷静で機能性、生産性、合理性、先端技術などと対峙し主に左脳を使いクリエイティブするからではないのか。
BIG-O
PHENOMENON:ファッション・デザイナーのBIG-OSAM SPARROを絶賛。人気ヒップホップユニット・シャカゾンビの1員でもあるBIG-O氏が手掛ける人気ブランド。フェノメノンはアメリカでも展開されており、高い 人気を誇っている。ファッションとミュージックを融合させる。どこかレトロ・フューチャーなテイストも感じさせ、エレクトロとファンクやソウルが融合した音楽、このビデオは3分過ぎたところからが見所だ。

*サム・スパロー(Sam Sparro[Limited Edition, Import, From US]アルバムがメチャクチャ良い。オーストラリアのシドニー生まれで、現在はLAとロンドンを行き来してるらしいアーティスト。2008DIESELのイベント、音楽フェスティバル「DIESEL XXX」にも出演した。サム・スパローを筆頭に、バンド・メンバー全員のファッションと佇まいがモロに80年代風。サム・スパローのヴォーカルにプリンスからの影響がある。多くの曲で、プリンスがよくだすあのファルセットとかシャウトとかをまんま多用している。この音を浴びていると昔ディスコで踊ってたあの楽しさとか思い出しす。

2010年12月25日土曜日

YouTubeにあがってたストップモーション、『オオカミはブタを食べようと思った。』が多くの工夫があって、とても良い。

作品は、コマ撮り撮影で制作されている。実写の人物や風景などの写真を素材としたものは、「ピクシレーション」と言われる。『オオカミはブタを食べようと思った。』が凝っているのは、屋外で撮影したものを、さらにプリントアウトして屋内でそれらを撮影して素材にしている点だ。公開後から反響を呼び、ニューヨークタイムズのブログで紹介されるなど、瞬く間に全世界で話題となった。そして今もなお再生数が伸び続け、再生回数は300万回を超えたのも当然か。

オオカミとブタ。Stop motion with wolf and pig.

『オオカミはブタを食べようと思った。』が良い点はいくつもある。ストップモーション用の写真を撮って、さらにそれをストップモーションで見せている点。2重の手間だが、この作業がものすごい効果を発揮している。まず、背景を流して、その上にキャラクターを走らせることで、カット割り無しで展開を分かりやすくしている。そして、背景の写真を貼った上にオオカミとブタを走らせる。これで背景、オオカミ、ブタを同じフレームに納めずに別撮りできるし、カット割りをすることなく、展開を見せられる。

次に、3次元方向に写真を貼付けることで、空間演出を可能にしている。エレベータの脇に階段があるように見せている写真は、写真を直角方向に貼付けることで、エレベータと階段の位置関係を見せて面白くしている。また、プールを泳ぐシーンは圧巻で日常のキッチンのシンクを泳がせている。アイディアだけで、面白いものがいくらでもできそうな、素晴らしい発想。最後には、きっちりオチもつき、ドラマとしてのまとまりもある。

2010年12月24日金曜日

スピードに対する純粋なあこがれをデザインした美しい流線型の1930年代のプロダクト。

「スピード・フリークス」とタイトルの付いた「wall paperマガジン」の記事。美しい流線型のプロダクトの画像が4点見ることが出来る。1930年代。当時の飛行機や自動車などの高速で移動するプロダクト・デザインに影響を受けてデザインされた様々な流線型の形を持つプロダクトは、空気抵抗などを考えて作られたというよりは、単純にスピードに対する純粋なあこがれの形だったはずだ。それは、スピードこそ当時の科学技術のわかりやすい成果だったからだろう。

レイモンド・ローウィをはじめ、当時のアメリカの多くのデザイナーがBITE THE BULLET(正確な速球)のテーマのもとに様々な製品をデザインした。古き良きアメリカ・デザインの時代だ。Eskimoという名前がつけられているヘヤードライヤーデザイナーは不明、193540年に作られたもの。Fiestaというピッチャー、デザイナーはFrederick Hurten Rhead1936年に作られている。Streamlinerというミートスライサーは、1942年にEgmont Arensがデザインした。Skippy-Racerというスクーターは1933年に作られている。まるで一人のデザイナーがデザインしたように、同じ表情を持っていることが面白い。

この動画は「American Streamlined Design/The World of Tomorrow」と名付けられた「フロリダ・インターナショナル・ユニバーシティー」行われた展覧会で、同じか同じようなプロダクトが多く見ることが出来る。1930s and 40sにデザインされたもの。流線型で丸くスムースでクリーンなシルエットだ。
*レイモンド・ローウィ(Raymond Loewy1893115 - 1986714日)は、フランス、パリ出身のデザイナー、
フランス軍大尉。主にアメリカ合衆国で活動し、インダストリアルデザインの草分けとして知られる。「口紅から機関車まで」と言われるように様々な分野で活躍した。



ハリー・ウィンストンの広告写真、鳥のくちばしにダイヤの指輪がかけられている。

ハリー・ウィンストンの広告写真、鳥のくちばしにダイヤの指輪がかけられている。何とも絶妙な違和感の組み合わせが良い。もっともこういう高額な商品には縁がないが、、、数々のレッドカーペットを歩くハリウッド女優を飾ってきたハリー・ウィンストン。1896年、ハリー・ウィンストン(Harry WINSTON)がアメリカのニューヨークに生まれる。父ヤコブは宝石商。幼い頃、質屋のガラクタから800ドルのエメラルドを見つけ出すほど、宝石の価値を見出す才能を持っていたといわれる。
1920年、ハリー・ウィンストンがニューヨーク五番街525番地に「The Premier Diamond Company」を設立。1932年、自己の名を冠した会社をニューヨーク五番街に設立。以後、一代で世界的に有名な「ダイヤモンド帝国」を築き上げ、「キング・オブ・ダイヤモンド」の異名を持つほどの超名門ジュエリーブランドとなった。

Harry Winston Nocturne(ダイヤモンドで作られた贅沢な万華鏡、最後の虹のような色が奇麗です。)

宝石そのものの価値を追求した結果、大粒で極上の宝石を最大限に活かす工夫をし、宝石を留める貴金属部分がほとんど見えず、宝石が直接肌に透け、あらゆる角度から光を反射して輝くワイヤーセッティング方式の「ウィンストニアン・スタイル」を確立。ハリー・ウィンストンのジュエリーの典型的なデザインとなった。

2010年12月23日木曜日

「soul of the game」のストリート・アスリートの美しい肉体と、人工的に肉体改造(デザイン)された三島由紀夫の肉体から思うこと。

この本のタイトルは「soul of the game」、写真家はJohn Huet、素晴らしい写真集です。この英文は、「今日のプロバスケットプレイヤーの多くは、すごいことに25年前のハーレムの校庭から生まれた。」と言うくらいの意味でしょうか。ナイキの広告で有名なワイデン&ケネディーのCEOジョン・ジェイから頂いたストリート・アスリートの写真集「soul of the game」の一頁からの写真だ。

この本は、印刷も複雑なセピア色を何色か重ねて出していて綺麗な本で、素晴らしい賞も多く受賞している。ともあれ運動で自然に鍛えられた体が美しい、どんな服を着るよりも美しい肉体だ。
soul of the game









































しかし、「美しい肉体」というと、どうしても三島由紀夫を思い出す。彼のように知的水準も美意識も高い男が、本来虚弱な肉体を「プロテインとボディビル」という技術を使い、人工的に肉体を改造(デザイン)した。その彼のマッチョな肉体が、今度は勝手にマッチョな思考を始め(僕自身の感覚)、最後には自衛隊市ヶ谷駐屯地の総監室を訪れ、ついには部屋の前のバルコニーで演説しクーデターを促し、自衛隊員から野次罵声を浴びた。そして約一時間後に割腹自殺を遂げた。
写真集『薔薇刑』のモデルの三島
































THE LIFE OF YUKIO MISHIMA :::三島由紀夫:::
この動画に写る三島を見ると人間はかなり変わることが出来る「可能性」と同時に「限界」を考えてしまう。僕もほぼ毎日のようにウエイトトレーニングを行っているが、筋肉が思考を始めない程度に適度な重さのウエイトしか持ち上げないように自重している。

このYoutubeでの静止画で構成された動画「THE LIFE OF YUKIO MISHIMA :::三島由紀夫:::」の中には、幼い頃の賢いが虚弱体質の三島の姿から、現都知事のかつての凛々しい姿と一緒に写っている写真、軍服姿の三島、あるいは逞しい肉体を誇示する写真家細江英公の写真集『薔薇刑』のモデルまで、あらゆる顔の三島を見ることが出来る。

2010年12月22日水曜日

グリーンメディア2.0に焦点を当てたCURB(カーブ)と呼ばれる面白い会社、世界で初めての天然メディア広告企業だ。

イギリスの道路や壁に、一風変わった広告がお目見えしている。CURBは、環境グラフィティー・カンパニーと言える。グリーンメディア2.0に焦点を当てたCURB(カーブ)と呼ばれる面白い会社に成長している。世界で初めての天然メディア広告企業だ。環境への最小限のコストで、唯一の天然要素は雪、砂、水、苔やなどを使用している。ナイキ、プーマ、ユネスコ、マイクロソフト、ジョンソン&ジョンソン、ボーダフォン、ノキア、ハートFM、ハーゲンダッツ、BBC、キア、ユニリーバなど多くの企業が依頼している状況を見ると、一定のビジネス規模になっているようだ。
Sand stamping for Heart radio station
























最初に始めたサービスは、カード作りやTシャツ染めなど工芸ではお馴染みのステンシル(型抜きする技法)を使った広告だ。広告制作に使う材料は水のみ。型を置き、強力な噴射水を噴きつけて道路や壁の表面の汚れを落とすことで広告が浮かび上がる。型抜きした文字や絵は白、黄色、ピンクなどに見えるが、実は色材は使わない。文字や絵の色は道路や壁の元々の色。汚れを落として見せ、自然に消えるまでの広告を作るというエコロジーな発想のサービスは急成長中だ。材料は、依頼内容に合わせてレーザーカットした型と水だけ(写真)。噴射水の力で、汚れを落として広告を作る。噴きつけ作業は合法だ。広告の耐久期間は最低2週間、最長5カ月ほどで自然に消える。























現在はサービスの内容も広がっていてAd Fields(フィールド広告)のように、どんな大きなサイズも広告主のメッセージ、ロゴや広告を作成することができる。と、している「フィールド広告」は、石、チョーク、砂などを使い、自然の中で魅力的な巨大広告を作成している。CURBはサステナブルナ広告専門に扱う、自然のメディア、環境広告、グリーン・マーケティングガ、非常に効果的な広告やマーケティング出来る。クリーンな広告を、砂の彫刻や、雪をタギングするまで展開しているようだ。http://www.mindthecurb.com/what-weve-done.asp
Hello Kitty crop ad




ヨセミテ国立公園で見た二重の虹に興奮しすぎる男と、土屋圭一も真っ青になるドリフト走法が見れる動画

今日は雨の湘南の慶応SFCから投稿、YouTubeの「2010年今年を振り返ろう」というコンテンツで、最も再生回数が多かった動画。2010年世界中で一番人気だったYouTube動画ベスト10の中で6位と10位が気に入った。虹とドリフト走行。

ヨセミテ国立公園で見た二重の虹。Jimmy Kimmelという有名人がTwitterで紹介してから再生回数が爆発的に増えたそうだ。それにしても人はなぜ虹に興奮するのか?特にこの人は神と会った古代の人のように興奮し、ついには泣き出す。虹の魔力!2,190万回再生された。

http://www.gizmodo.jp/2010/12/youtube_best_2010.html
Ken Block's Gymkhana THREE, Part 2; Ultimate Playground; l'Autodrome, France
超かっこいいカースタント動画。土屋圭一もい真っ青になるドリフト走法、ヘアピンカーブの急なターン、まさに土屋圭一(レーシングドライバー)ドリフト走行を多用するそのドライビングスタイルから「ドリキン」(ドリフトキングの略)とも呼ばれる。愛車はAE86NSXタイプRなどなど。これも神業!!人間とは思えないすご~~い運転だ。

企業プロモーション(DCシューズらしい)の一環だ。ドライバーは創設者のひとりKen Block。2147万回再生された。10位のGymkhana Three, Part 2Gymkhanaは、アメリカ英語では「(スポーツカー等による)運転技術競技会」

2010年12月21日火曜日

”秘密の「世界ガジェット統一工場」高城剛”というブログから考えること。

現在は、コピーライト派(著作権を守りたい派)と、「クリエイティブ・コモンズ」のようなコピーレフト派(著作権自由派)が存在します。どちらが正しいかということではありません。ウォーホールも"Any publicity is good publicity"(いかなる噂も良い噂)という名言を残し、悪い噂も良い噂も、そもそも噂にしてもらえないと意味がない。と、語っていました。高城剛さんと僕はどちらかというとコピーレフト派です。このブログも転載自由です。画像はフリーソフト「Byron Bay」という「デジタル・トラベル・アプリケーションfor iPad」の画像です。

























December 10, 2010 さて秘密の「世界ガジェット統一工場」高城剛というブログからの転載&一部加筆です。我々の世界では常識なのですが、まだ一般的には、それほど知られていない事実はEMSElectronics Manufacturing Service)にあります。フォックスコンは、電子機器の生産を請け負う電子機器受託生産(EMS)では世界最大の 企業「鴻海精密工業(Hon Hai Precision Industry; ホン・ハイ・プレシジョン・ インダストリー)」あるいは「鴻海科技集団」(鴻海=ホンハイ)のブランド名。台湾に本社を構え、生産拠点は主に中国。

 iPhoneiPad、任天堂DSPSPXBOX360、そしてMacbook airDELLPCまで、すべて同じ会社が作っているのは、一般の人にはあまり知られていません。その会社の名前は「鴻海科技集団」。(鴻海=ホンハイ、と発音します)表立つ事は滅多にない台湾の世界最大のEMSElectronics Manufacturing Service)企業で、多くの工場は中国にあり、従業員数は100万人!近くもいて、その数は年々増えています。他にも、SONYのブラビアも、モトローラとノキアとソニーエリクソンの携帯も、実は皆ここで作っている、言わばオープンな秘密の「世界ガジェット統一工場」




















ソニーは、海外自社工場を鴻海に売却して、いまや鴻海がソニー製品を作っています。「ものづくり」とは、なにを指すのか、本当に難しい時代になってきました。望もうが望まなくても、日本からの技術移転はとっくに終わってしまったのです。そして、最近の超極秘ガジェットの新製品情報の発信源は、大抵ここなのです。そして、ついにこの鴻海が今月自ら家電小売り業界に参入するという。十年後の勝者が垣間見える話です。http://blog.honeyee.com/ttakashiro/

今にEV(電気自動車)も、鴻海のようなEMSで(ハブレスで)冷蔵庫のように生産され、アマゾン(流通レス)で売られるかもしれません。であれば、我々はノートパソコン一つ使って、たった一人でスターバックスでコーヒーを飲みながら、素晴らしいユニークなプロトタイプをデジタルで設計すれば世界に流通させることが出来る時代が来るかもしれません。


2010年12月20日月曜日

さて、クリストは云うまでも無く「包む」作家なのだが、このアーティストの名を聞く度に、昔顧客から聞いた或る話を思い出す…。悲劇?喜劇?

アートとは何なのか?小説家の平野啓一郎さんのtwittterから、クリストの作品を「開けちゃった」話。に紹介されている話があまりにも面白い悲劇?喜劇?なので一部転載します。ソースは「桂屋孫一のニューヨーク・アート・ダイアリー」「アートは変容である。」このタイトルは、記録映画「CHRISTO IN PARIS」の中での、現代美術家クリストの言葉。彼のアートは「ラップされるまでの過程」にこそ、その本質が有ると云う事を再認させてくれるからだ。













さて、クリストは云うまでも無く「包む」作家なのだが、このアーティストの名を聞く度に、昔顧客から聞いた或る話を思い出す。それは未だ80年代の事。そのコレクターは、ニューヨークのオークションで、念願のクリスト作品「ラップされた箱」を落札した。支払いも済み、後は作品が届くのを待つばかりところが、彼には出張が入ってしまい、作品が届いた時には生憎別の大陸に居たので、仕方無く彼の妻が作品をシッパーから受け取った。がしかし、此処から「悲劇」は始まった()

外国からのパッケージを受け取った妻は、何だろうと開けて見ると、何やら「紙で包まれ、紐で縛られた箱」が出て来た。そして妻は、当然の様にその紐を解き、包みを外したのだった中身を見る為に。さて出張から帰って来た夫は、楽しみにしていた「クリスト」の作品の有り様を観て、愕然とする。何と云う事だ紐とラップが外されているでは無いか!夫は妻を怒鳴り叱責したが「後の祭」、良く考えれば「現代美術素人」の妻に、どう観ても唯の「包まれた箱」にしか見えないモノが、「アート作品」である等と判る訳が無い























落胆した夫は気を取り直して、オークション会社を通し、クリストとコンタクトを取った開梱された作品を、アーティストに今一度「包んで」貰う為である。彼はクリストに、「妻が包みを開けてしまったのは『事故』で、他意は全く無かった。もしもう一度「包んで」頂けるのなら、その料金をお支払いしても良い」と、懸命に訴える手紙を書いたのだ。そして、その手紙を読んだクリストは、彼の「依頼」を丁重に断ったのだった!その理由は上に述べた様に、彼のアートの本質は「包む行為とその過程」にこそ、存在するからである。一度包んで開けられたモノは二度と包まない、と云う事なのだ。件の「作品」は、今ではその梱包を解かれたまま、「『元』クリスト作品」として、コレクターの手元に有るそうだ()。桂屋孫一http://d.hatena.ne.jp/art-alien/20100228

このブログは、ヤフーで書いていた「デザインの深読み」を引っ越しました。ただしそのまま全部引っ越して、古くからの読者に退屈されないように書き直したり、画像を変更したり、動画を入れてたりしながら再編集しています。もちろん新規のネタも取り入れながらまったく新しく書いたりもしています。ただこのクリストのネタは格別面白いので、ネタのソースである桂屋孫一さんhttp://d.hatena.ne.jp/art-alien/@hiranok平野啓一郎さんに敬意を払いながら、ほぼ加筆修正無し(画像のみ追加あり)に掲載します。