2015年3月31日火曜日

スマホを見ながら熱中して駅のプラットホームから転落してしまう若者が後を絶たない理由は「テクノロジーへのナルシシズム」とマーシャル・マクルーハン

「スマートフォンを操作していて前を見ていなかった。気がついたら、床がなかった」
出典:中1男子線路転落 名古屋 - エキサイトニュース












Overkastの「テクノロジーへのナルシシズム」が、スマホを見ながら熱中して駅のプラットホームから転落してしまう若者が後を絶たない理由を高度に分析している。神話の中のナルキッソスが、水面に写ったその姿を自分の拡張とは気が付かなかったように、きっとスマホの画面が現実世界だと誤認してしまうのだろう。http://overkast.jp/

メディア論のマーシャル・マクルーハン『メディア論 – 人間の拡張の諸相』で、マクルーハンはガジェット愛好家の心理を「われわれが自分の持つデバイスを、そこで利用するアプリケーションやサービスのすばらしい機能を、したり顔で人に自慢してしまう」















それは人々が絶えずテクノロジーを抱擁しつづけると、自らを自動制御装置としてそれらに関係付けることになる。だからこそ、それらを使いこなすためには、これらの対象、これら自分自身の拡張したものに、神あるいは小さな宗教でも宿っているかのように仕えなければならなくなる。この神はジョブズなのか?Googleなのか?Lineなのか?
中国に作られた歩きスマホ専用道路
















ともあれ、昨年生誕100年を迎えたマクルーハンのいうメディアは大半テレビのことだった。スマホやインターネット登場以前に亡くなっていることを考えると、彼が抱いたビジョンの巨大さに驚かされる。



2015年3月30日月曜日

耐えられないけれどショッキングで美しい残骸 'Intolerable Beauty'

















クリス・ジョーダンは、米国シアトルに拠点を置くアメリカ人アーティストで、文化的な活動家だ。彼の作品は、人類の集団的消費行動の巨大さとパワーを探る写真から現代の大衆文化を探ることがテーマとなっている。大量生産・大量消費・大量廃棄がもたらす私たちの惑星の回復不能な損害恐れている。http://www.chrisjordan.com/










2015年3月29日日曜日

FaceBookで4,000万近い「いいね!」を獲得しているオレオが日食に合わせて仕掛けた「リアルタイム・マーケティング」がすごくしゃれている。


3月20日、北アフリカからヨーロッパ全域にかけて部分日食、北極圏の一部の島では皆既日食が見られた。ヨーロッパでこれほど大規模に日食が観測されるのは16年ぶり。そんな一大天文イベントに合わせてOreo(オレオ)が、ロンドンで鮮烈な広告を仕掛けて話題になった。こういう機会を捉えて企画するスタッフはすごいね。
オレオのリアルタイム・マーケティングと言えば、米スーパーボウルで停電時に放ったツイートがある。今回はロンドン市内のビルの最上部にある大型ビジョンに、日食が起こる時間を見計らってオレオのアニメーションを流した。












真っ白なクリームを太陽に見立て、黒色のクッキーを月に見立てて、クッキーが徐々にクリームを覆い隠していく様子で日食を表現している。次回の日食は11年後。オレオならそれを待つ必要なんてないよ。というメッセージ













「第47回スーパーボウル」の第3クォーター中に34分の停電が発生したが、オレオのソーシャルメディア・チームは、その絶好の機会をうまく利用した。






















「停電? だいじょうぶさ」というツイートとともに、スポットライトの当たったオレオの画像。そこには「暗闇でもダンクする(オレオをミルクに浸す)ことはできる」というキャプションが付いていた。このツイートは公開直後から注目を集め、リツイート数は15,000近くに上り、「Facebook」の「いいね」の数も20,000件を上回った。
http://adgang.jp/2015/03/91153.html
http://wired.jp/2013/02/06/oreo-twitter-super-bowl/



2015年3月28日土曜日

2001年以降の迷彩柄の流行はなぜか?メディア論のマーシャル・マクルーハン「われわれは、われわれの見ている映像の中のミリタリーファッション」


ツインタワーのテロの2001年以降ここ10年で、迷彩柄が爆発的なブームになっている。パーカー、トートバッグ、ジャケット、ペン、キャップ風のように、これらの流行はどこからやってくるのだろう?人生の20年をファッション業界で過ごした私としては気になるところだ。ファッションとは表皮でありムードだ。プロダクトのように合理では語りきれない誘惑がある。















かのメディア論のマーシャル・マクルーハンは「われわれは、われわれの見ているものになる」と語っている。そういえば最近の映画やケーブルテレビのドラマはイスラム国と自由社会の戦闘場面が溢れている。そしてその画面に登場する人々はオリーブドラブや迷彩柄の軍服に身を包んでいる。その刷り込みのため「われわれは、われわれの見ている映像の中のミリタリーファッションになっている」のではないか?






























ブログOVERKASTは、マクルーハン流に言うとスマートデバイスやネットワークまでもが、われわれの神経系の延長である。われわれは自分の語った言葉を、自分に対する評判を、SNSの友達やフォロワーを、いつも身に纏っていることになる。マクルーハンの言う通り「われわれは社会を身に纏っている」のである。と解説している。この迷彩柄もまさに社会の一部だ。

















また演出家・河毛俊作_GQによる迷彩柄人気の理由についての考察。今シーズン特に目立ったのが迷彩柄。“平和的”な兵器マニアというものは多数存在するし、軍服が男女を問わずファッションに決定的な影響を与え続けてきたのも事実だ。





























そういえばダッフルコート、ピーコート、トレンチコートももともとは軍服であり、今は実際の戦場では着られなくなったであろうそれらを街で身にまとう。オリーブ・ドラブのシャツにベレー帽で葉巻を咥えたチェ・ゲバラの方がクールであり、マネしやすいアイコンだったのだろう。








2015年3月27日金曜日

映画やコマーシャル、メディアから、オンラインで見てきた写真から、メモリから、白昼夢から、生きているすべての時間の画像は存在している。アニメーションインクドローイングは、それらのビジュアルメモリーを編集すれば良いのだ。

















ケイティ·アームストロングによるアニメーションインクドローイングは非常に魅力的だ。デジタルアートがインターネットと技術の向上により、ますます注目を受けて急速に成長する芸術形式だ。しかもデジタルアートを発表するには、非常に簡単で効率的だ。













ケイティ·アームストロングは、ニューヨークベースのパフォーマンス、ビデオ、コラージュ作家は最近、サムスンと一緒にプロジェクトに取り組み、感動するプラットフォームを作成することを目的とし「アートはテクノロジーに適合する」をイニシアチブを取り互いに補完する。

I thought of Frida Kahlo from Katie Armstrong on Vimeo.
美術学校の私の最初の年の間、アニメーションの実験を始めた。私の最初のアニメーションは不器用なストップモーションビデオだった。













それから学校で、より伝統的な美術プログラムに切り替えるように、ずっとドローイングや絵画に焦点を当て始めたので、代わりに私のストップモーション実験で見つかった材料を使用するのではなく、私はフレームを引く、と順番にそれらを撮影ようにした。

Interlude from Katie Armstrong on Vimeo.
しばらくの間、私は、塗料やインクを購入するのに十分なお金を持っていなかったので、私は鉛筆を使って私のフレームを描いた、それらをスキャンして、デジタルでそれらを着色した。













音はどこから来るのか?私は頻繁に自分自身に同じ質問をする!音は、ホームレコーディング、ライブパフォーマンスの形態のいずれか、私から来るが、私は実際にそれのための信用を取ることができるかどうかは知りません。言葉とメロディーが神秘的な場所から来るような気がする。













過剰に説明していない場合は私には、その物語は、はるかに興味深い個人で、私の代わりに視聴者がプロジェクト解釈する余地を持つことができるように、開いているものを作成する。













言葉を使用して伝えることができない何かを伝えるための画像がある。リズムや詩に大きく傾いている。映画やコマーシャル、メディアから、オンラインで見てきた写真から、メモリから、白昼夢から、生きているすべての時間の画像は存在している。それらを必要なときにダウンロードすれば良いのだ。
http://www.ignant.de/2015/03/20/animated-ink-drawings-by-katie-armstrong/



2015年3月26日木曜日

フロリアンによる幾何学GIFの魅惑は何だろう?

オランダのデザイナーは、デジタルアニメーションやイラストを彼なりに模索してきた。Tumblrで彼のアニメーション実験はFLRN GIFと呼ばれる公開を始めた。エッシャーにかなり影響されたようだ。彼は毎日新しいGIFを作っているそうだ。 量は質を超えるだろう。
florian-7

florian-8

florian-1

florian-2

florian-3

florian-4

florian-5

florian-6
http://gif.flrn.nl/
http://gif.flrn.nl/archive


2015年3月25日水曜日

充電式のLEDをコルク、ボトルに突っ込むだけで立派な照明器具に変わる。複雑なテクノロジーものも良いが、こういう単純なものも良い。

















充電式のLEDをコルクが、そこら辺に置いてある古いボトルに突っ込むだけで立派な照明器具に変わる。メーカーズムーブメントの時代、誰でも作れそうというのもいいものだ。


















はじめMITの石井裕先生のミュージックボトルかと思った。コードがないのが良いなあ。あのコードはいただけない。英国のホームアクセサリー&ギフトのメーカーの「サック」が開発した充電式bottlelightは、古い空き瓶を美しくシンプルなテーブルランプにする。
















交換するボタンバッテリーかと思ったら、そこもキチンとUSBでつなぐ充電式だ。ミニマムにミニマムにという発想を徹底しているのが良い。

http://www.boredpanda.com/
http://laughingsquid.com/



















下記で購入できる。
http://www.amazon.com/

2015年3月24日火曜日

テクノロジーは常に光と闇を持つ。ドローンも光の部分、つまり「アート」での活用を考えてもいい。ライゾマティクスとイレブンプレイによる映像が、ドローンを使った新たな演出方法「ロボットによるスポットライト」を開拓している。


軍事のおかげでテクノロジーが進化するということは昔からよくあった。自動車も航空機も船舶も通信もすべてそうだ。ドローンも軍事以外にも実用的な用途はさまざまあり、ドローンは物流を変える、人名救助に革命をもたらすと機能面で語られてきた。

ところがよく考えるとテクノロジーは常に光と闇を持つ。かつて原子力も戦争と平和の両面を持つとされきたではないか。













ドローンも光の部分「アート」での活用を考えてもいい。ライゾマティクスとイレブンプレイによる映像が、ドローンを使った新たな演出方法を開拓している。

ドローンはハード、ソフト、演出、ダンスが組み合わさりつつ、色んな方々の理解を得られて初めて出来るのと、失敗した時のリスクが無茶デカイので達成感が大きい。と語る真鍋大度さん。
24 drones flight test - 01

24 drones flight test - 02

24 drones flight test - 03

すべての技術がそうであるように、ドローンは商業用だけでなく、アートにも貢献できる。シャドウもそうだ。ダンスカンパニー・Elevenplayは、自らの表現を追求するため芸術監督兼振付家として率いる女性だけのダンス・カンパニー、elevenplayと、ドローンによるパフォーマンスの可能性を模索しているRhizomatiksによるコラボレーション。
シャドウにおいては、ドローンは、「ロボットによるスポットライト」だ。ひとりのダンサーの周りでドローンは自らの位置を再調整し、全体に影と光の魅惑的な動きをもたらす。パフォーマーの周りで、3つの独立して動く光源を演出可能にすることで、おそらく他の方法では実現できなかった視覚的効果をつくり出すことができる。

24 drones flight testの後期では、“飛行するスポットライト”というより“中空を漂う電球”、あるいは、動作をプログラミングできる“大型のホタル”だ。これらの開発を行った真鍋大度は中学生の頃、私の家の次男が大親友で、彼のゲームルームに大度が入り浸っていたことを、つい最近知った。
http://wired.jp/2015/03/22/shadow-ballet-drones-dance-humans/