2011年1月31日月曜日

エアロバイク『Ciclotte』は、デザイン・ミュージアムに展示出来るレベルのデザインだ。


エクササイズ・マシーンのデザインが、最近ずいぶん良くなってきた。中でもエアロバイク『Ciclotte』は、デザイン・ミュージアムに展示出来るレベルのデザインだ。『Ciclotte』は、デザイナーのLuca Schieppatiが、自らがデザインした自転車『Ciclo』を、エクササイズ・マシーンに改造したものらしいが残念ながら、その画像が見つからない。Cicloは、ミラノ・デザイン・ミュージアムに常設展示されているコンセプト自転車のようだ。



















ペダルを踏むと、まるで機械式時計のような複数のギアからなる、エピサイクロイド(外サイクロイド)・クランクにより、磁化されたメイン・ホイールが回転する。それにより磁場が生成され、大腿部に負荷がかかるという仕組み。外サイクロイドとは、定円に外接しながら円が滑らずに回転するときの円周上の定点の軌跡。(動画参照)

僕の自宅のリビングルームはトレーニング用のベンチプレス、バーベル、ダンベル等に占領されていて、どうも見苦しい。このエアロバイク『Ciclotte』も結局デザインの良さだ。しかし部屋に置く以上は最も重要だろう。エアロバイクというものは、せいぜい1週間に一回ぐらいしか使われないだろう。しかし、これくらい美しいCiclotteなら、置かれたままでも空間デザインを壊さない。(ソースはwiredから)
Ciclotte

2011年1月30日日曜日

大きなたった一枚の紙を使い、額に収められた大きい紙で作る「ラージ・フレーム・ペーパーカット」もすご〜〜い。


すでに掲載済み記事:日常にあるなんでもない「A4の紙」で作られた「A4 Papercut」は膨大な作品群。A4の紙たった一枚でこんなに遊べるなんてすご~~い!http://bit.ly/d790vFの追加。今度は139 x 107 x 13 cm.の大きな作品。1967年デンマーク生まれのアーティストピーター・コールセン(Peter Callesen)の作品。大きなたった一枚の紙を使った「Large Scale Papercut」、額に収められた大きい紙で作る「Larger framed papercut」などなど、紙からすばらしい造形を作る、切り残しも計算された造形。その技には脱帽します。北欧の冬は家の中で過ごす時間が長い、そういう生活も紙一枚で長時間を過ごすことの出来る作品を生み出したのではないか?と想像する。
http://www.petercallesen.com/

Large framed papercut
1,Cut To The Bone II, 2008/139 x 107 x 13 cm.
Water colour and pencil on 120 gsm acid free paper, glue, and oak frame
















































2,Cut To The Bone II (detail), 2008

http://www.petercallesen.com/index/index2.html

Amazing Paper Sculptures

すでに掲載済みの原稿:http://bit.ly/d790vF
1967年デンマーク生まれのアーティストピーター・コールセン(Peter Callesen)の作品。「A4サイズ」の紙に囲まれて過ごしている。 念のために書いておきますが、この切り取られた紙と糊だけで、この作品は作られている。上の画像がWhite Handという作品で2007年に制作された。下の画像はHalf Way Throughという作品で2006年に制作。本人の公式サイトを見ると「世界に普及している紙サイズをデファクト素材として使っている」と書いていあります。その白紙から創造される二次元と三次元の混在した世界はピーター・コールセンならでは。



2011年1月28日金曜日

山中俊治さんの「デザインの骨格」ずっとブログで読んでいたが、本になって読むとまた違う感覚だ。デザイン本としては異例の売れ方!

とても良い本が出版された山中俊治さんの「デザインの骨格」ずっとブログで読んでいたが、本になって読むとまた違う感覚だ。デザイン本としては異例の売れ方で、今現在アマゾンで236位。快挙だ!特に僕が好きなトピックは、「iPhone3Gを解体して発見したボディの秘密。」「一筋縄でいかないデザイナー吉岡さん」「デスクランプ"トロメロ"建築家と照明技術者の共作」等々、もう挙げると切りがないユニークな視点を持った上質のデザイン・エッセイばかりだ。この本を読んだ人は、山中俊治さんの観察眼とパースペクティブな脳を通して「デザインと技術」の関係を考えることが出来る。






































こんな本です。(アマゾンから引用と再編集)
なぜ、Suica改札機の読み取り角度は13.5度傾いているのか?
「なるほど、デザインってそういうことだったのか!」デザイナーとエンジニア、両方の視点を持ち、腕時計や鉄道車両などの製品からロボットのデザインまで手掛けるなど、幅広い分野で活躍するプロダクトデザイナーの山中俊治氏。山中氏がSuica改札機の読み取り角度を13.5度とデザインした理由は一体何なのか?人々が見過ごしてしまうことに疑問を投げかけ、常に人とものの新しい関係を探求する山中氏の発想の原点を、ご自身が2009年から書き続けているブログ「デザインの骨格」の中から探っています。本書を読めば、「デザインが特別な技術や知識でない」ことが理解でき、普段の生活や自分の行動をデザインという視点で観察する習慣が身につきます。デザイナーのみならず、商品企画や商品開発など、クリエイティブに携わる全てのかたにおすすめの1冊です。


もう長い付き合いになった慶応の同僚でもある山中俊治さんの、最近の仕事を代表するSuicaなど全国のICカード改札機の原型のスケッチ。
























著者について
山中俊治(やまなかしゅんじ)、1957 愛媛県生まれ、東京大学工学部産業機械工学科卒業 1982~1987 日産自動車エクステリアデザイナー、1987 インダストリアルデザイナーとして独立、1991~1994 東京大学工学部助教授、1994~ LEADING EDGE DESIGN代表、2008~ 慶應義塾大学政策・メディア研究科教授。

雑誌PENで書いた山中俊治さんのエピソードの一部(2002.08.15

山中俊治は、僕が密かに「現代のレオナルド・ダ・ビンチ」と思っている。東大で機械工学を学んでからデザイナーになったという異才である。エンジニアとしての左脳とデザイナーとしての右脳が、彼のように両方とも優れている人間を、僕はほかに知らない。たいへん絵が上手い人だから、きちんと絵の勉強をしたのかと思えば、そんなことはない「マンガですよ」という。大学2年のとき、勉強そっちのけでマンガの模写に熱中してしまったんだとか。ついには黎明期のコミケに出品するまでになり、出版社からプロにならないかと誘われたというから本格派だ。どんな作品を?と聞くと、躍動感溢れる「熱血スポ根マンガ」だというので驚いた。普段の物静かな態度と余りにかけはなれているからだ。プロダクトデザイナーという職業も大学4年まで知らず、なんとなく機械工学とマンガの接点のように感じられたから志望したのだとか。

2011年1月27日木曜日

なぜコンビーフの缶詰は台形なのか?





























今日は、あまり肩の凝らないデザインの話をします。「野崎のコンビーフの缶詰」この台形の缶のかたち、もともと発祥の地EUでもこの形をしていたので真似たのだろうけれど、実に良くできている。僕は開けるときに取り出しやすいから、この形と考えていた。しかし実は面積の大きい台形の底から充填することで、缶の中に空気が入らず酸化防止に役立つことが生産上の理由だったと知った。日本に於いては、一時期は標準的な丸型の缶詰も存在していたがコンビーフの缶詰は台形というイメージが定着しているためか売上は芳しくない。形と機能の関係がわかりやすいデザインの一例だ。

2011年1月26日水曜日

インタラクティブ・ビジュアルユニット「1024 architecture」が、すごい!






Make the Line Dance from 1024 on Vimeo.
2011 / Augmented dancing experimentation.
「ブームボックス」は、彼らが長い間にやってきたコンセプトだ。今回は国際テクノ・フェスティバル「Godskitchen」に招聘されて行った。16m×8mの足場構造の立体的なビジュアルがステージに奥行きを与える。DJのレコードデッキ、音圧レベルなどが表示される巨大な映像、音と映像の間のインターフェイス・プログラムは、ジョイスティックの制御システムから設計されている。
BOOMBOX from 1024 on Vimeo.
Euphorie - 1024 architecture
Francois WunschelFernando Favierによるインタラクティブ・ビジュアルユニット「1024 architecture」が、パリで行ったライブ・パフォーマンス「Euphorie」が素晴らしい。

このプロジェクトは、ビデオ、サウンド、ムーブメントを駆使したプレイヤーと観客の間にあるインタラクションの関係を探求することから生まれた実験的パフォーマンス。演劇の新しい表現方法をメディア・アート的なテクノロジーで模索している。彼らが開発したスターウォーズに出てくるライトセーバーのような楽器がタクトのような役割を演じて、スクリーン上に投影される光が反応し美しいモーションを描く。
EUPHORIE / P.Burst / 02.10 from 1024 on Vimeo.

EUPHORIE / Rehearsals / 02.10 from 1024 on Vimeo.

2011年1月25日火曜日

金属ばかりの世界での物語。鉄くず山で誕生したメタゴンは愛犬チャーリーと新しい世界へ冒険を始める。コマ撮りアニメ。


自主制作アニメ メタゴンズ -METAGONZ- EP03

20111月完成
自主制作の短編ストップモーションアニメ全6話構成の3話目。この作品は、金属ばかりの世界での物語。鉄くず山で誕生したメタゴンは愛犬チャーリーと新しい世界へ冒険を始めるが、途中トラブルに見舞われて近くの村に逃げこみ・・・。YouTube Video Awards Japan 2008映画とアニメ部門にノミネートされたようだ。メカマニアにはたまらないアニメ、自分のために楽しく制作しているのが良いなあ。

エピソード1
http://www.youtube.com/watch?v=gCz3pK...
エピソード2
http://www.youtube.com/watchv=vbQcays...
エピソード4は未定です。

制作方法は一眼のデジカメで撮影した写真を、パソコン上で一枚一枚つなげて動画にしている。制作の後半からはコマ撮り撮影用ソフト「ドラゴンストップモーション」を使って撮影しているそうだ。
進行具合は、以下のブログで確認­出来る。
*制作ブログ http://kmt88.exblog.jp/

profile:ken makino(別名:kmt88kbm)okinawa, japan.
以前はアパレル関係の仕事をしていましたが、昔からの希望であった動画制作をやろうと決め、退職。以後、ほぼ独学で動画の自主制作をしています。

2008.12-「メタゴンズ -METAGONZ- EP01」がYouTube Video Awards Japan 2008映画とアニメ部門にノミネートされました。
Copyright (C)2009 kbm animation (Ken Makino). All rights reserved.

2011年1月24日月曜日

ファビオ・ノヴェンブレのエロティックな椅子が、日本でも発売された。売れたのかな?誰が買ったのか?気になるところ。



2008年のミラノサローネで発表されたファビオ・ノヴェンブレのエロティックな椅子が、日本でも発売された。売れたのかな?誰が買ったのか?気になるところ。この椅子はヴェルナー・パントンへのオマージュでもある。

「パントン・チェア」のフォルムを使い、男女の体のラインをリアルに再現するアートな椅子「ヒムハー」Him&HerCHAIR 後ろから見た、男女のボディラインは、本物の裸のモデルを座らせて型取りを行い、リアルに再現されています。座るとご想像通り、背後から見ると体にフィットします!
Chaise Him & Her de Fabio Novembre pour Casamania
インテリア、空間、プロダクトのデザインを手がけるイタリア人デザイナー、ファビオ・ノヴェンブレの2008年の展覧会。ファビオがクリエートした世界各地のブティックやクラブの空間デザインは、アバンギャルドで個性にあふれ、マスコミにこぞって取り上げられる。発言も歯に衣着せずダイレクトでポエティック。

「ツバメの自由を僕にも教えて」と副題がつけられているこの展覧会は、彼のここ20年間の活動の集大成。ペットボトルからソファまでのプロダクトデザイン製品、空間デザインを担当したショールームやブティック、クラブの写真を展示している。ガランと広く静寂あふれるスペースに、ツバメが空を切るように巨大なリボンが輪を描いている。会場は17世紀末築のロトンダ・ディ・ヴィア・ベサーナ。

2011年1月23日日曜日

不思議さとテクノロジーをデザインの世界に持ち込んだEric Klarenbeekの照明器具































不思議さとテクノロジーをデザインの世界に持ち込んだEric Klarenbeekの照明器具だ。ロンドンのセルフリッジデパートのWonder Roomでは、オランダ人のデザイナーEric Klarenbeekによる展示会だ。
Floating Light Projectはコンタクトレンズと涙と宝石をイメージでつなげています。
Lucid Dream5万時間の寿命を持つLEDを手で吹いて作るガラス気泡です。 
ここのLucid Dreamプロジェクトのビデオを見てください。ちょっとストリーミングが途切れますが、、、
Work Survey Eric Klarenbeek
明晰夢:ガラスが内部の反射で光を伝える効果にLed-ライトを結合することによって、光源は見えなくなります。そして、気泡の全体の表面はシャボン玉のように照り映えます。 Handblownガラスで作られていて平均余命:50.000時間、消費は6 watに押さえます。





























極端に長寿命なライトを見込んでソケットは付いていない。ガラスの内部の反射にLEDを結合することによって、プリズムのように振る舞い始める。伝統的なランプの色合いなどの光を吸収する代わりに、Lucid Dreamでは反射で光を拡散します。

NASAのジェット推進研究所で開発中、月や火星上の探査ロボットのプロトタイプ


6歩足の探査ロボットATHLETENASAの編集&BGMのセンスもなかなかだ。
はじめは音声なしだったのが、楽しそうな演出が加わるだけで、3倍多く再生されたのは広報的にはOK
‪ATHLETE Rover Busts a Move: A Dancing Robot‬
NASAのジェット推進研究所で開発中、月や火星上の探査ロボットのプロトタイプだ。踊るNASAの虫ロボ(ATHLETE)

2011年1月22日土曜日

砂浜の強い風だけを動力源にして動き回るなロボットは、まるでヨットのように風さえあればどこまでも移動できる。

























東京で展覧会が開かれていたときに、たまたま入って見たのだが、とても感銘を受けた。決して美しいディテールやかっこいいデザインでもなく風力だけで動くロボットに好感を覚えた。科学者から転身したオランダの芸術家、テオ・ヤンセン氏によって作られている。この見かけ、一見不思議な生命体のようだが、実は風力だけで動く「砂浜動物」と呼ぶロボット。「アニマルス・リノセロス・トランスポート」「アニマルス・ペルセピエーレ」と、名前を変えながら、少しずつ進化していっている。砂浜の強い風だけを動力源にして動き回る。作ったのはテオ・ヤンセン氏。クリーンエネルギーなロボットの動きは、ヨットのように風さえあればどこまでも移動できる自由さを感じる。




















アニマルス・ペルセピエーレ(浜辺の知覚動物)と呼ばれるこのロボットは、風を受け羽を羽ばたかせることで体内に空気を溜め込み、そのエネルギーを元に自力で歩行する。テオ・ヤンセン氏は、哲学的にダーウィンの進化論や自然淘汰説を、遺伝子が生き残るためのプログラムだと捉える「利己的な遺伝子」という概念に啓発され、作り続けている。パーツの交換ができるため、遺伝子に見立てたプラスチック管を生き残らせるために、透明チューブ、紐、ゴム、ペットボトル等のコモディティーで構成されるパーツを試行錯誤している。コンピュータ上で歩行に最適なメカニズムとか研究している。

Simulation CGI of Theo Jansen 's Mechanism
Wind Powered Monster | ZapRoot
Theo Jansen
BMW (South Africa). Defining innovation.







2011年1月21日金曜日

将来テレビや自動車までコントローラというマテリアルを持たずにマシンを操作する事が出来る予兆!


テオ・ワトソン「Interactive Puppet Prototype with Xbox Kinect
USBで接続できることからKinectXbox360以外から使えるようにしようとする試みがリリース直後から行われ、Kinect MacWindowsからも使えるようになった。そのようにしてKinectXbox360以外から使って作られた作品とKinectを題材として行われたプロモーション。テオ・ワトソン氏による作品。Kinect3Dカメラを使って肩、肘、手首の位置を認識し、それにあわせてモデリングされた人形が動く。

オープンソースで加速する、Kinectハックビデオ。赤外線を放射することで物体を認識し、コントローラなしでゲームを遊ぶことを可能にしたマイクロソフトXbox360用モーションコントローラ「Kinect(キネクト)」。Kinect(キネクト)は、コントローラというハードを用いずに操作ができ、ジェスチャや音声認識によって直観的で自然なプレイを可能にした。これらの技術を応用すれば、将来テレビや自動車までコントローラというマテリアルを持たずにマシンを操作する事が出来る可能性さえ出てきた。インマテリアルUIの本格的な始まりだ。 

2011年1月20日木曜日

部屋全体を暖房しなくても椅子一つを暖めればいいのでは?という発想によるパイプ状の循環型湯たんぽ。

2008年のミラノ・サローネでは、ドローグ・デザインがサステナビリティをテーマに「A touch of Green」という展示を行った。その中で簡潔なアイデアで美しい「Cosy chair」のデザインはベルリンを拠点に活躍するSMAQが行った。部屋全体を暖房しなくても椅子一つを暖めればいいのでは?という発想による椅子。技術的にはセントラル・ヒーティング・システムに接続している。東急ハンズなどで湯たんぽがブームらしい。Cosy chairは、パイプ状の循環型湯たんぽと言い換えても良い。





















大きい部屋を加熱する従来のラジエーターに代わって、余剰エネルギーを使用する。温かさが実際に必要な唯一の場所のみを加熱する。いわばパーソナル・ラジエータだ。 セントラルヒーティングシステムに接続するので、お湯が循環して暖かさを持続する。エコというテーマはデザイナーにとっては以外に難しい。その難しい課題を飄々と楽しく解くデザイナーの力量に敬服する。
Droog Design, a touch of green from robertanderson on Vimeo.

*ドローグデザイン:1993年ミラノサローネで一連のデザイン活動を発表し、脚光を浴びたオランダのデザイン活動。ドローグデザインとは特定のデザイナーのグループではない。「ノーデザイン」をテーマとしたデザインコンセプトであり、その下に集められたプロダクツコレクションであり、世界的な戦略の下のブランド名であり、一つの固有名詞ではくくれない活動をしている。 世界のデザイナー、キュレーターが連携して、その時々で優れたメンバーを揃えて発表する斬新な活動は、つねにデザイン界の注目の的である。リチャード・ハッテンはドローグデザインの代表的なデザイナー。

2011年1月19日水曜日

様々な食器で作られたドクロ「食器は生を映す鏡」世界を巨大な胃袋で飲み込もうとする現代インドを象徴する。

雑誌PENの表紙にも使われていたvery hungry god「ベリー・ハングリー・ゴッド」2006年この作品は伝統と発展に揺れるインドのアーティスト、シルパ・グプタ(女性のアーティスト)が制作した。グプタの作品に使われる素材は、極端な経済格差のあるインド社会で唯一、富裕層から最下層までが共通して日常的に使用するステンレス製の食器。グプタ氏いわく,「食器は生を映す鏡」様々な食器で作られたドクロは、世界を巨大な胃袋で飲み込もうとする現代インドを象徴する。と説明されているが、とにかく理屈抜きにかっこ良いパワー溢れる作品。

































この動画は「鉄のドアの開閉」だけだが、やたら格好いいインスタレーション。説明がフランス語で残念ながら解読できず。グローバル化へのインドの開閉を暗示しているようにも感じる。フランス語に強い人、教えてください。
Xe BIENNALE d'ART CONTEMPORAIN LYON - SHILPA GUPTA

日頃から気にかかっている社会的な主題について、適切な手法と美意識をもって、観客の思索を促す作品を完成させる。インド社会の複雑な様相を作品に反映させるために、民族的な意匠や象徴を作品に導入するエスニック的なアプローチから逃れられないアーティストが多い中、インドのアート・シーンにおいて、シルパ・グプタの作品のシンプルな作りは際立ったグローバルな印象を与える。

1976年ムンバイ生まれの女性アーティスト。ムンバイ在住。伝統的なインドのコミュニティで生まれ育ったグプタは、幼少期から民族やジェンダー、宗教、人種、階級、経済格差などの社会問題に興味をもち、グローバリゼーションが進む現代における社会的不平等やパワーポリティクスなどの問題を一貫して提起している。


2011年1月18日火曜日

昨年は「恵比寿南」に会社を移転し、社名を『WATER DESIGN』へと変更し会社の壁には「ゴリラの壁画」

今日は僕の会社をお披露目します。昨年は「恵比寿南」に会社を移転し、社名を『WATER DESIGN』へと変更しました。それを機会に僕の芸大当時の師匠である木村英輝先生が、会社の壁に「ゴリラの壁画」を描いてくれました。





















かつての「WATER STUDIO」は、30年近くも「南平台」にありました。しかし、2004年に開業した「water designscope」は、毎月イベントを開催した「鉢山町」に始まり、2006年に関係会社3社と同居した「神山町」、2008年に3階建て1棟借りの「代官山町」を経て、2010年からは、我が社は「恵比寿南」にあります。























そんな一風変わった習慣も、流れの激しい現代には必然のように思えます。移り住んだ場所ごとに、旨いレストランなんかを探したりしながら、ひとつのことに固執することを避け、常に新しい切り口と答えを見付けだしてゆく。

























その一方で、僕の部屋にはいつも、「毛沢東」、「鉄腕アトム」、「鉄人28号」、「子泣き爺」、などフィギュアと、無数のロボットたちが肩を並べ、どこに移動しても変わらない風景が形成されていますが(笑)まさに「水」の如く。時代と共に、自由に変容し続ける新生『WATER DESIGN』をこれからも、どうぞよろしくお願いいたします。
http://www.ki-yan.com/
http://www.sakainaoki.com/concepter/from_kimurahideki.html

ビューティ岡本 新沼津店 壁画制作



2011年1月17日月曜日

フォルムがプロダクト・ロゴになりマーク・ニューソンをブランディングしているように、すぐに彼の作品とわかる

よく見るとわかるように、Rock Door Stop(1997 - Magis)それ以降、Embryo Chair(エンブリオ)1988 - IdeeからPlastic Orgone Chair1998 - Marc Newson Ltd )まですべてこの基本形状でデザインしている。まるでフォルムや特徴あるカラーが「プロダクト・ロゴ」になりマーク・ニューソンをブランディングしているように、彼の作品とわかるところがすごい。*Embryo Chairエンブリオの意味は「胎児」
Rock Door Stop
























このスケッチを見ると、マークはボリューム感をとても大事にしているように見える。ジュエリーデザインからスタートしているということも、その理由の一つだろう。なぜならジュエリーのデザインは小さな貴金属にボリュームを出すことに苦心するからだ。
Embryo Chair






























Marc Newson - Sketches
Travel through the mass of sketches and thoughts of the successful industrial designer Marc Newson.
IDEEと組んで製作した「Embryo Chair
この椅子のインパクトから、彼のデザインの特徴は「オーガニック」と表現されることも多いが、同じく有機的な曲線を使うルイジ・コラーニやフィリップ・スタルクなどとも違う60年代に流行したスペースエイジ的な個性を感じる。
Plastic Orgone Chair






























60年代のデザインの特徴の一つは、映画に登場した未来的なイメージが即座にファッションやインテリアに取り入れられたことだろう。インテリアデザインでは、エーロ・アールニオの「球の一部を切り取ったグローブ・チェア」、ジョー・コロンボの「中空の大小のパイプを4本つないだチューブ・チェア」がスペースエイジを代表する作品だろう。ちなみにこれらの家具は、どこかマーク・ニューソンのテイストを思い出させる。宇宙好きのマークのことだ。彼のデザイン・データベースに「スペースエイジ」もインプットされているにちがいない。
Globe Chair
































マーク・ニューソン:オーストラリア、シドニー出身。シドニーアートカレッジでジュエリーと彫刻を学ぶ。
1987年から1991年まで東京を拠点に活動。
1898IDEEの依頼により「Embryo Chair」製作。(エンブリオの意味は「胎児」)
1991年パリにスタジオを開設、フロスの懐中電灯、カッペリーニやモロソ、B&Bなどの家具をデザイン。
1997年から拠点をロンドンに移しマーク・ニューソン社を設立。
1999年東京モーターショーでフォード社(ford)のコンセプトカー「021C」発表。
2000年シドニーオリンピックではオペラハウスのライトアップを担当。
その他、東京やニューヨークなどのレストランやブティック、レコーディングスタジオの内装、航空機、腕時計などなどをデザイン。