スプーン曲げの超能力で有名なユリ・ゲラーからyour friend「あなたの友人」と書かれた手紙が出てきた。日付を見ると1989年バブルのピークだ。東京は面白い町だと思う。世界中のユニークでクリエイティブな人と東京で出会った。その一人がユリ・ゲラーだった。川添象朗(後藤象二郎の末裔)、通称「しょうちゃん」が、どういうルートで知り合ったのか?ユリを連れてきて原宿の、とあるレストランの個室で10人ほどの悪友と遊んだことを思い出した。テレビ・カメラのない閉鎖空間で、超能力遊びをした。テーブルにあるスプーンやフォークをユリは簡単に曲げる、曲げる。「曲げなくて良いのに。」曲げることに、どんな意味があるの?という感じだった。しかし、テレビのユリ・ゲラーは、なぜか、あまり曲がらずインチキ扱いされて可哀想だった。
いくつもの「いわゆる超能力」を披露してくれたのだが、僕が一番面白かったユリ・ゲラーとの超能力遊びがある。それは、第一園芸でユリに頼まれて購入してきた「かぶの種」を、僕の手のひらに載せて「グロー・アップ、グロー・アップ、、、、」とユリがつぶやくと、目の前で実際に7ミリほどの芽が生えて来た「超能力発芽」とも言うべきか。ユリに言わせると手のひらの上だけ時間を飛ばした?というようなことを言っていた。
悪友の一人で、一緒に遊んでいたミッキー・カーチス(ロカビリーで一世風靡したミュージシャン)は、「ユリ・ゲラーとパリのシャンゼリゼを歩いていたら、通りのイルミネーションをすべて消した。」と言う。僕は自分自身が見たものしか信じない。ある意味つまらない合理主義者だが、そういう話を聞いても、そういうこともあるだろう。と考える程度の柔軟性はある。ただし、超能力を使えるような人は、催眠術など使うことはもっと簡単なわけで、ミッキーだけを催眠させたほうが、エネルギー効率は良いはずだ。とも考える。最後に当時開発中であったビデオカメラの形状をユリ・ゲラーが僕を透視して、そっくりに描き始めた時は驚いた。彼が、産業スパイになることは容易いだろう。久しぶりに会いたくなった。ロンドンに行ったら連絡してみたい。