この絵を描いた鶴田憲次は、京都芸大に同じ時期にいた友人だ。点描のように細かいドットの集積によりスーパーリアリスティック絵画を展開する作家だ。主なテーマとして、形のない砂や水の波紋などを描きながら、時間と空間との関係を際立たせる作品を展開してきた。 |
以下WEBからの引用。実物を見た瞬間の驚きはしばらく脳裏から離れない。しかしソフトである。もっと言えば“Magic”である。手法や技術の話をする以前の作家自身の「そこにある空間を共に構成する時間」への途方もない分析と透視力である。遠近、接近、至近からの印象が全く違うのだ。先も述べた点描との違いに気がついた時の驚きはかなり新鮮で衝撃的だろう。遠くから段々と近づいていくにつれて人間の目の“お人よし”加減にあきれる。しかし、単に騙されたとは思えないのは、そこに描かれたシーンが活き活きと呼吸しているからなのだ。せせらぐ水、水紋の揺らぎが絶えることなく、カンバス自体が“波動”している。
僕は一筆ごとに離れて見るのかという有り体な質問を鶴田氏したところ、ほとんどカンバスに寄って描いていると言われた。頭の中で色の組み合わせと完成形が見えているから、とも…。失礼ながら、この方には対象がどのように見えているのか確かめたくなるほどだ。上手な絵や精緻な絵と、どう違うのかを機会があったら実物を観て実感していただきたい。見たままの意味のリアルではなく、ここには明らかな「超体感」がある。
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