2016年1月3日日曜日

南場智子「気をつけなきゃいけないのは、経営会議とかで私も潰したことがある。メルカリのようなすごくいいアイディアを」。「人は自分の欲望のレンズを通して世界を見る」という判断の歪みの話し。

一月三日そろそろ正月気分から仕事モードへの序奏の始まる時期に、株式会社ディー・エヌ・エーの創業者南場智子「メルカリの成功を見て、見えてない世界があったと反省した」という座談を改めて考えてみた。南場智子「気をつけなきゃいけないのは、経営会議とかにアイディアがくると私も潰したことがあるんですよ。メルカリのようなすごくいいアイディアを」。

例えば「メルカリ逃す」この類いの経験は長い間ビジネスををしていると誰もが何回かは経験していることだろう。私の経験だと4〜5回はやるべきビジネスを目の前にあるのに逃がしたことがある。
Loo Beach
















南場さんのメルカリを逃した。というのはいくつかの理由があるのだろうけれど、一つはユーザとしてこのメルカリのような「C to C」の「シェアエコノミー」と「フィンテック」の絡んだビジネスでかつ若い女性から始まるサービスは、自分の生活感からかけ離れてたからではないか?という仮説。

それを南場智子「私たちには見えてない世界が、若者には見えていたんだとことをものすごく反省する」と語っている。

蛇足だが村上春樹の本を読んでいても同様の「見えないこと」が出てくるのに気づいた。彼の小説には自分の年齢よりも上の人が出てこない、一般に小説家は自分より年齢の上の人を描くのは苦手である。なぜならばまだ未体験の世界だからだ。

誰かの言葉で、「あらゆる判断は多少とも欲望によって歪められる。我々凡人は、すべてを自分の利害関心等の欲望というレンズを通して歪めて見ており、あるがままの真実の相が見えない」。「人は自分の欲望のレンズを通して世界を見る」という歪みの話しがあったように記憶しているが、ひとことで言えばそういことだろう。

*14年前にWATER DESIGNの子会社インターネットマーケティングのBDB(ブランドデータバンク)を開業した。その新事業の基礎になるエンジンの開発ディレクターだったのが後のメルカリの山田進太郎で当時は24才。

ちなみにエンジンの開発は猪子寿之(チームラボ)当社担当者は坂井光(現インタレストマーケティング社長)という今考えると豪華メンバーだった。坂井光の尽力でマクロミルに事業を売却しイグジットに成功した。


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