2016年1月29日金曜日

核ゲノムは約31億塩基対もあり遺伝情報の1セットであるヒトゲノム。遺伝子を構成する塩基の頭文字ATCGを記号として用いた作品シュウゾウ・アヅチ・ガリバーの「甘い生活/A,T,C,G,」

シュウゾウ・アヅチ・ガリバーというもう50年近く付き合いのある友人のアーティストがいる。作品はドローイング、印刷物、インスタレーション、パフォーマンスなど非常に多岐にわたっているが、すべては存在や自己に対する独自でラディカルなコンセプトの立て方を模索することを起点に、特に身体にかかわるさまざまな問いへと肉薄する姿勢によって貫かれている。

これらの作品は遺伝子を構成する塩基の頭文字ATCGを記号として用いた作品「甘い生活/A,T,C,G,」は、乱れたベッドの横に置かれている「A,T,C,G,」の巨大なハンコ実際に大きなハンコ。DNAを構成する4つの塩基(アデニン、チミン、シトシン、グアニン)の組み合わせであらゆる生物を理解しようとする考え方に興味を持ち、その頭文字ATCGを用いた作品。

















ヒトゲノムの塩基配列の解読を目的とするヒトゲノム計画は1984年に最初に提案され、解読作業は1991年から始まった。2000年6月26日にドラフト配列の解読を終了した。核ゲノムは約31億塩基対あり、細胞核内で24種の線状DNAに分かれて染色体を形成している。






























塩基記号(ATGC)について、DNAの塩基は、4種類ある。アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトニン(C)となります。DNAは、二重らせん構造になっていて、ねじれた梯子のような形。塩基の組み合わせは、相手が決まっている。






















(DNAの二本鎖)A→T、T→A、G→C、C→G。DNAは、生命の設計図と言われるのに、「こんなに単純なのか。これでいいのか」と思われるでしょう。しかし、続きがある。DNAの二本鎖が解けて、RNAに転写されると、また別の仕組みがある。たとえば、具体例として、塩基配列を書いてみる。
(DNA)TACCTCCTGATT
(RNA)AUGGAGGACUAA






















DNAからRNAに転写される時、やはり、塩基の組み合わせは、相手が決まっている。A→U、T→A、G→C、C→G(A→Uとなるところが、ちょっと違う)そして、このRNAの塩基配列が、3文字1組で、アミノ酸に対応する。だから、4*4*4=64通りとなる。そしてRNAの塩基配列を3文字ずつ区切ると、以下のようになる。
AUG GAG GAC UAA
AUGは、アミノ酸のメチオニン(開始)に対応、
GAGは、同じくグルタミン酸に対応、
GACは、同じくアスパラギン酸に対応、
UAAは、終止を意味する。

アミノ酸は、20種類。とまた単純な組み合わせに戻ってしまったと誤解するが、アミノ酸をつなげて作るタンパク質は、数万種類もある。アミノ酸を、短く、つなげて、タンパク質を作ってもよい。





























またアミノ酸を、思いっきり長く、つなげて、タンパク質を作ってもよい。しかも、材料(アミノ酸)が同じでも、立体構造が違えば、また別のものになる。生命の設計図が、やっと「複雑」になった。
http://www.fna.jp/index1/ATGC.html



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