2010年11月12日金曜日

「任天堂は日本文化の正当な後継者」スーパーマリオワールドの画面と大和絵の類似性。猪子寿之

『NIKKEI DESIGN』4月号にて、猪子寿之さんと坂井直樹の対談記事が掲載されました。猪子さんの視点はいつもユニークで自らの眼でクールに真実を見ている。タイトルにある猪子語録「スーパーマリオワールドの画面と大和絵の類似性。」について考えてみた。 



















日本に遠近透視図法を伝えたのはザビエル(宣教師達)と言われている。浮世絵に限らず、日本の美術は、独自の遠近法をもたなかった。日本の絵画はなぜ遠近法をもたなかったのか。しかし、写実の範囲を超えた造型方法である「視点の移動」が見られる。そこには日本人の伝統的なものの見方が反映されているのではないだろうか。(猪子寿之) 

















実際は遠近と自然な空間認知は「絵巻物」のように観察者が空間の中に入り込み視点を移動しつつ時間的に展開される。自然な空間認知に対応した空間表現は、大和絵や子供の絵に見られる多視点画法かもしれない。 

この遠近透視図法について「猪子さんの仮説」は、「そんなことは日本人が知っていたにも関わらず、あえて大和絵は遠近図法を採用しなかった。」とするもの、大和絵は日本絵画のスタイルの1つ。中国風の絵画「唐絵」に対する呼称であり平安時代の国風文化の時期に発達した日本的な絵画スタイル、それと「スーパーマリオワールドの画面はルーツを大和絵と同じでクール」としている。
 

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