そして、ほしいものがあれば何でも自分で作ればいい。クリエイター気質の母に子供のころから言われていた言葉です。レディー・ガガが履く、かかとのない独特のデザインが施された靴。2010年に制作依頼を受けてから、専属アーティストとしてこれまでに20足以上を提供している。
舘鼻則孝(たてはな・のりたか)1985年、東京の中心にある歌舞伎町という歓楽街で歌舞伎湯という銭湯を生業とする家系に生まれる。父は自らの会社の代表取締役で母はシュタイナー教育に基づくウォルドルフドールの制作を教える講師である。
幼少期は鎌倉で育ち、15歳の時より洋服や靴の制作を独学で始める。東京藝術大学では絵画や彫刻を学び後年は染織を専攻し、花魁に関する研究とともに日本の古典的な染色技法である友禅染を用いた着物や下駄の制作をする。意外にも地方の職人と工芸を大いに活用している。
ヒールのない靴の着想はどこから?このユニークな靴について、京都・祇園の舞妓(まいこ)さんなどが愛用する底の厚い「ぽっくり下駄」から着想を得たと制作秘話を披露。ガガから発注依頼をいただいた経緯。自分の作品のメールを100通送って、3通返信が来た。その中の一通がレディ・ガガのスタイリストだったそうだ。「ヒールのない靴」は“ガガ効果”で世界のセレブ(有名人)を魅了。
現在、1組1万5000ドル(約118万円)以上で販売されている。注文は絶えず、3年待ちの状態という噂もある。館鼻さんから聞いた最も面白かった話は、世界の熱烈なコレクターはたった3名しかいない。そして、日本にはそのようなコレクターはいない。コレクターはパトロンでもありスポンサーでもある。たった3名のコレクターで成立するクリエイターはアートの世界ではいそうだが、デザイナーの世界では珍しい。
https://www.google.co.jp/
0 件のコメント:
コメントを投稿