「村上隆の五百羅漢図展」が開かれている森美術館に行って来た。猪子寿之さんも絶賛していたこともあって、ずっと行きたかった展覧会に、やっと今日行けた。「アーティストは起業家である! 芸術には、世界基準の戦略が必要である。」と語る村上さん。
欧米富裕インテリ層を中心とした、アートマーケットの構造を研究するだけでなく、「アート市場は株式投機と同じである現実」を示し、その対策をアーティストとして実践したと書籍「芸術起業論 」で書いている。「芸術闘争論」、「狂うほどの精緻さにあり、つまりそれらは、芸術ジャンルだけではなく、日本が世界へ誇るべき最先端技術である。」と語る。
展示の目玉は高さ3メートル、全長100メートルの極彩色の超巨大絵画「五百羅漢図」だ。横山大観の「生々流転」など過去の絵画を研究し、現代の羅漢図を創り上げた。
なぜか日本の美術館は撮影禁止がデフォルトになっているが、このSNS全盛の時代に「撮影禁止」にどんな価値があるのか?確かTwitter FB Instagram のマークが会場の入り口にあった。禁止よりOKの方が圧倒的に集客に繋がるはずだろう。
村上さんが指示し、弟子たち約200人が24時間体制で1年足らずで完成させた。が作業に励むというアンディーウォーホルに学んだであろう分業による工房システムの成果だろう。
そもそも五百羅漢図は、釈迦の弟子たちの修行の姿が理想化された姿で描かれ、信仰の対象となったもの。村上は本作について「祈り的なものは皆無で、まさに“無”みたいな感じで、なんにもない」とクールに語っている。
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