ラグジュアリー・ブランドにも、エントリーのアクセシブル層から、価格低下の圧力が忍び寄っていると言う。最近ラグジュアリー・ビジネスが急速に巨大グループ化し、上場していることも大きな要因だ。ラグジュアリー・ビジネスといっても、価格弾力性の点から三層のヒエラルキーに分類される。
最下層のカテゴリーは、コーチやバーバリー等の「アクセシブル」(エントリー高級)。グッチやルイ・ヴィトン等の中間層が、「アスピレーショナル」(高級)、そして最上層が高級腕時計、宝石などを主体とする「アブソリュート」(最高級)となる。「アクセシブルのカテゴリーではユーザの購買時の意志決定に合理性が働き、サイエンスに基づいて決定されるのに対し、アブソリュートのカテゴリーではロジックとは無縁のアートに近い世界で決められていく」と指摘するのがゴヴァース健二氏である。
アブソリュート層に象徴されるように、ブランドの力の源泉は、つまるところクリエイティビティにある。その世界観、アイデンティティに価値を感じてもらえるか。ブランドの提供するストーリーを顧客に支持してもらえるかにかかっている。
マーケットシェアではなくマインドシェアをいかにとるか?そのブランドが自分の人格の一部を構成しているとまで感じさせる力だろう。あるいはマークジェイコブスのように「マーク・バイ・マークジェイコブス」というセカンドラインを立ち上げ、メインの高級ブランドと「アクセシブル」に分けてディフェンシブなレイヤーをつくり上げた。
以下の文献を参照した。
http://www.dhbr.net/articles/-/2554?page=2
http://www.dhbr.net/articles/-/2551
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