2012年1月29日日曜日

「ヴィクトリア朝時代のインターネット」という書籍は、200年前の初期のインターネットの話だ。まず電信に挑戦したのはクックとモールスである。その他、天才時計師のブレゲ、電池を発明したボルタなど、詐欺師か天才か?わからない人々が暗躍し実現する。

服部桂さんという元朝日新聞社科学部記者が翻訳した経緯もあり、この本「ヴィクトリア朝時代のインターネット」を贈呈して頂いた。インターネットの本質が「距離に関係なく情報のやり取りができる」だとしたら、その革命をこの地球上で最初に成し遂げたのはヴィクトリア朝時代だった。(1837年から1901年)産業革命勃興の時、すでにインターネットは存在していたのだ。もう面白過ぎて友人達に薦めまくっている。































もちろん今と同じインターネットがあったわけではない。ヴィクトリア朝時代に生まれたのは電信(電報)である。仕組みはごく簡単で電線と電池とランプがあれば後はつなげたり離したりすると電気がついたり消えたりするのでこれで情報を送り合うのだ。つまり電子ではなく電気であった。
シャップの光学式テレグラフ

この簡単なテクノロジーでとてつもない距離を即座に超え、コミュニケーションの速度は飛躍的に上昇。世界はこれで一つになると多くのメディアが書き、実際に何から何までが変わった。また電信が辿った道筋をたどることでインターネットをより良く理解できることを目標とした。その目論見は見事に成功していて、刺激に富んでいて読んでいてとても楽しかった。何しろ今から200年近く前にすでにインターネットがあったという時点で驚きではないか。

電信に挑戦したのはクックとモールスである。その他、天才時計師のブレゲ、電池を発明したボルタなど、詐欺師か天才か?わからない人々が暗躍した。今やなくてはならないテクノロジーであるインターネットは元々なんだったのかということを知ることは日々の生活をもっと豊かにしてくれるだろう。(服部さんの文章を少し加筆したり削ったりした)

*服部桂:1951年生まれ。著書に『メディアの予言者』、『人工生命の世界』などが、訳書に『デジタル・マクルーハン』『パソコン創世 第3の神話』などがある。

1 件のコメント:

  1. 『ヴィクトリア朝時代のインターネット』の書評を書きましたので、こちらにもリンクさせていただきました。

    http://naokis.doorblog.jp/archives/51772564.html

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