2011年3月8日火曜日

脇田玲研究室|慶應SFC XD展 2011自然には変形や変態と言われる振る舞いが溢れています。オタマジャクシからカエルへと変態する個体の振る舞いに始まり、蟻コロニーの最適化などの群れの振る舞いまで、自然の知というものは動きが作り出している。


XD展で展示をおこなう、研究室を紹介します。今日はXD20113つの作品と、研究のダイジェストを出展する脇田玲研究室。自然には変形や変態と言われる振る舞いが溢れています。オタマジャクシからカエルへと変態する個体の振る舞いに始まり、蟻コロニーの最適化などの群れの振る舞いまで、自然の知というものは動きが作り出していると言っても過言ではないでしょう。我々はこのようなメタモーフィックな仕組みを設計/実態化する研究を、IT、ロボティクス、スマート素材等の知見を用いながら進めています。
ANABIOSIS
辻航平 総合4 NABIOSISは、人が紙の上の蝶に触れることにより、蝶の色彩が変化するインタラクティブな絵画作品です。ドイツの昆虫学者Adalbert Seitz (1860-1938) は、世界中の蝶や蛾を集めた図鑑である"The Macrolepidoptera of the World"を編纂しました。Seitzの手によって描き出された蝶達は、まさに紙上で生きているかの様な美しさを有しています。ANABIOSISは、 Seitzが紙に描いた美しい蝶に対し、computingを融合させることにより動的な変化を与えることを目指した作品です。紙上の蝶に触れた瞬間にダ イナミックに変化する色彩は、まるで、人の指先から生命を蝶に分け与えたかの様な感覚を与えます。


Animacy 
宮脇亮 環境4年群れを形成する生物はほ乳類から昆虫類まで多岐に渡り,中には非常に複雑な社会を形成しているケースも見られる.しかし,構成要員であるそれぞれの個体は,非常にシンプルなルールに基づいて行動している.このことから、無機的な物体の集合の単純な制御によって,見るものに容易に生命らしさを感じさせることができるのではないかと考え,代表的な社会性生物であるアリの群行動のシミュレーションによりこれを示した.


hitodama 
池田明季哉 環境3 "hitodama"は、人類の文明の象徴として、もっとも原始的な炎と、最も先進的なコンピュータを組み合わせた、新しいエモーショナル・アンビエン ト・ディスプレイです。化学反応を用いて炎の色を電子的に制御することによって、さまざまな情報を出力できます。炎の持つ熱やゆらぎといった性質を活か し、「ぬくもり」や「存在感」を表現することができる、新しいアウトプットを提案します。

WLabWorks1:tut-tut 
首藤まり江 環境3 まるでPCのベロ!舌型デバイス。ベロベロゆっくりムックリした動きで,メールの受信をユーザーに通知してくれる,「舌型USBガジェット」。メールを受信すると、舌がベロベロと動いて知らせてくれます。あたかもPC自身が舌舐めずりをしているかのような感覚を,tuttutによって私たちは簡単に手にすることが出来ます。


WLabWorks2:NumPool? 
戸塚翔三 環境3 文字や音に色を感じたり、形から性格を見出したり、通常は結び付かないはずの複数の感覚が同時に刺激される現象を「共感覚」と呼びます。NumPool?は、数字が特定の列をなして想起される「ナンバーフォーム」という感覚に基づき、計算の思考プロセスを動的に再現するアプリケーションです。共感覚というマイナーな感覚をポピュラーな表現に映し出すことで、感覚の相違によって生じる距離感を解消することを目的としています。



WLabWorks3:PEDESTRIANS 
金子 環境4 PEDESTRIANSはセマンティクス入力による歩行アニメーション作成アプリケーションです。アニメーションとは「静止しているものに生命を与えて生き生きと動かす」という意味を持っています。このアプリケーションではその「生命を与える」という感覚をより簡単に味わえることを目的とした作品です。ユーザーがマウス等による描画オブジェクトに足や尾などの制御点を与えるだけで、描画オブジェクトが歩き始めます。

WLabWorks4:Ambiguity Display
 道幸寛尚  総合4 仕切るという本来の目的は勿論、仕切ることのさじ加減が衝立にとって最も重要なことの一つと言える。本作品では、衝立によって仕切られた空間に おける情報を、センサを用いて取得し表現する。センシングする情報には人の動きと音の二つの要素を現段階では使用している。人の動きは画像認識を用いて人 の位置情報を取得し、モザイクをかけて表示する。音の情報は音量を情報として取得し、人の動きで表示するモザイクディスプレイと連動した表現を目指す。Ambiguity Displayでは衝立の向こう側の情報を曖昧に可視化することで体験者に必要な情報を伝えること可能とする。 

WLabWorks5:Tentacles
倉脇達郎 環境4年

[チームラボの猪子寿之さんを迎えたトークショーも行います]
日時:2011320日(日) 14:00~15:30
登壇者:坂井直樹×猪子寿之×筧康明
会場:東京デザインセンター「ガリレアホール」
XDHPhttp://xd.sfc.keio.ac.jp/exhibition2011/

「慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 エクス・デザイン展 2011
展示会期:2011318日~20日 
時間:2011318日(金)13:0019:00
   2011319日(土),20日(日)11:0019:00
場所:東京デザインセンター「ガリレアホール」(東京都品川区東五反田5-25-19)
入場料:無料
web http://xd.sfc.keio.ac.jp/exhibition2011/
主催:慶應義塾大学政策・メディア研究科 エクスデザインプログラム

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