2016年1月19日火曜日

フェイスブックの「いいね!」に支配されるユーザーをコミカルに表現した壁画。メディアに時間を奪われていく人々の「欲望の可処分時間」を通貨に変えるビジネスへの風刺画だ。


イタリア在住のストリートアーティストのMR.THOMSが、フェレンティーノ市内にある廃墟ビルで新作を完成させた。外側にあるグラフィテックス−と違い室内の壁に描かれている絵のタイトルは「LIKE A VISION」。

視界の一部を直接遮ることにより競走馬が気が散らないように使うブリンカーを付けさせられ、手には手錠、目の前にはFacebookのい良いねマークが人参のようにぶら下げられている。

LIKE A VISION from Diego della Posta on Vimeo.
Facebook上の友達がラグジュアリー・レストランで食事している写真、豪邸でのパーティー、海外のラグジュアリー・ホテルでの生活、ラグジュアリー・カーなどに付き合い上「いいね!」をしながらも内心は嫉妬でいっぱいの人々。

















「偽りのいいね!」によって起こる弊害は、Facebookがくだらない話題で埋まり、マンネリ化してしまうこと。「偽りのいいね!」が押され「ある人は愛されキャラかも」と勘違いし、同じようなつぶやきを止めることができない。ユーザがフェイスブックや「いいね!」カルチャーにいかに支配されている様を、彼らしいタッチでユーモラスに表現している。















全世界でユーザー数が12億8千万人にまで増加したフェイスブックだが、アメリカではフェイスブックの平均滞在時間が、405分(6.75時間 )を記録した例もある。この時間は広告業者において換金される。

しかし日本では、まだまだテレビが強く人々を支配している。テレビや、フェイスブックだけでなく人々は、その時々のメディアに時間を奪われていく。かつてのMIXIやグリーやDeNAなどが作ってきた人々の時間を通貨に変えるビジネス。今の時代は Time is money ではなく、Time is currency(通貨)になりプラットホーム(メディア)が巨大な利益を生む。http://japa.la/2014/07/18/40504/



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