2011年6月2日木曜日

サイズを変えるだけで、同じデザインなのに、製品としてまったく違う価値を生み出すことがある。これもサイズの遊びを伴ったアノニマス・デザインといえる。


NYCのソーホーに、「Think Big」という店があった。鉛筆でも、定規でも、色んな日常品が、全然考えられない大きなサイズになって売っていた。そういえばスタルクがデザインしたハドソンというホテルもホテルロビーから見える庭園には、巨大なジョロ(水やりに使う)があり、自分自身が小さくなったような錯覚を覚える。
澤直人さんが、駅や公園などの公共の場所で使用されている見慣れた時計を、そのままの形で腕時計、壁掛け時計にした。飾りの少ないシンプルな形と大きな文字盤は、パッとひと目見て時間がわかる時計本来の機能を考えた公共物デザインの王道だろう。駅の時計の四角型、公園の時計の丸型を小さくしたデザイン。































では、反対に本来は小さなもの(キーボードの一つのキー)を、そのまま大きくし、ちゃんと大人が座れるサイズにした「コマンド・シット」と名付けられた、ロス・ミクブライドがデザインしたストゥール(椅子)。この画像だと解りにくいのだが、shiftキーではなくsit(座る)キー。


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