2019年6月19日水曜日

松尾豊さんのAIにまつわる話が面白い。もしエレベーターが発明されていなければ高層ビルは生まれていない。

さすがビジネスマン相手の論客だ。東京大学大学院 教授で日本ディープラーニング協会理事長の松尾豊氏による基調講演から抜き書き。

インターネットによって企業の時価総額ランキングは大きく変わりましたが、これもディープラーニングによって大きく変わるだろうと思っています。日本はインターネットのように、ビジネス化には平均して20年ほど遅れる傾向があります。ディープラーニングの入り口は『熟練の眼のスコア化』か『中心的な作業の自動化』しかありません。















『熟練の眼のスコア化』と『中心的な作業の自動化』ができると、横展開できるようになります。人がやっていて横展開が難しかった業務が横展開可能になりました。
それによってコストが落ちる業種がたくさんあります。価格競争になってコストが落ちると、最終的には人は感性やストーリーにお金を出します。自動化が進むとマーケティングが重要になります。自動化と感性に訴えるマーケティングの両面が大事だと思います。



























産業革命時代に動力ができ、1階から2階に上がるエレベーターができましたが、多くの人は「階段で上がればいいでしょ」と思っていました。しかし、10年後、高層ビルが立ち始めた頃からは必須のアイテムとして重宝されるようになったのです。つまり、エレベーターの発明は、高層ビルの建設を可能にしたということだったんです。

現在のディープラーニングのプロジェクトで例えると、1階から2階に自動で上がってみました系のケースが多く、「人がやったらいいじゃん」で終わってしまいます。自動化によって今までできなかった付加価値をどのように生み出すかが重要です。

「ディープラーニングをビジネスとして成り立たせる」そのために、数十年に一度の革新期の初期にいる私達は、ディープラーニングの真の可能性を見つめ、活用が進むように取り組んでいかなければなりません。
http://ainow.ai/

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