2015年2月27日金曜日

スタートアップ全盛のこの時代に、新しい世界の一員になって社内の活性化を促すソニーの若手のエンジニアが集まる社内ベンチャーSAP(新規事業創出部)に遊びに行ってきた。

このチームが「物のメッシュネットワーク」でクラウドファンディングIndiegogoにプロジェクトを出していたが、5万ドル調達無事完了したようだ。Sonyはいまも大企業で、この程度の資金がないわけではない。クラウドファンディングは、新しいアイデアの有効性を、製品が完成する前にCMで宣伝しながら“事前知名度”を担保しマーケティングテストするためだ。

プロジェクトMeshは、センサを使うDIYのためのプラットホームで、複数のデバイス上のセンサはBluetoothで互いに通信し、またiPadのアプリとワイヤレスで対話する。それら物のネットワークの機能を、アプリのドラッグ&ドロップインタフェイスで構成する。













MeshのセンサコンポーネントはTagと呼ばれ、LEDと動き検出センサとワイヤレスのボタンとデジ/アナ入出力用のGPIOなどが用意されている。システムはそこから、対象デバイス(照明器具、モーターなど)のセンサと対話する。

またソフトウェアのTagもあり、たとえば天気予報のサービスからアラートを送ったり、カメラやマイクなどタブレット上のハードウェアを使ったりする。複数のMesh Tagが接続され、iPadアプリで構成される。アプリのインタフェイスがシンプルなので、複数のTagが接続されたプロジェクトを技術者でない人でも作れる。










Sonyが例として挙げている使用例は、ドアが急に開いたらその瞬間に、びっくり顔の自己像を撮る写真撮影システムとか、何かが持って行かれそうになったら通知をするシステムなどだ。トレーニングの回数を教えてくれるダンベルなど、要するにいろんなTagを組み合わせた作った一つのメッシュネットワークが、特定の、ユーザやデベロッパが狙った機能を発揮するのだ。アイデアやニーズは、無限にありえる。













大企業が、クラウドファンディングを活用するスタートアップのような形で、社内の創造性を育てようとしていることだ。“Sonyの社内起業育成事業から生まれた熱心な技術者たちの小さなチーム”「小さいことは良いことだ。」何よりも自由にSAPチームがDIYで仕上げた手作りのスタジオで自由に楽しそうに働く姿が印象的だった。














スタートアップ全盛のこの時代に、そういう新しい世界の一員になって活性化を促すことは、今後とも増えてきそうだ。大企業になって完成した企業は劣化した企業でもある。世の中に対して教える企業から、世の中から教わる企業への、180度の変身だ。造反有理という60年代の毛沢東の言葉を思い出した。
http://jp.techcrunch.com/2015/01/15/20150114mesh-indiegogo-sony/
https://www.indiegogo.com/projects/mesh-creative-diy-kit-for-the-connected-life/



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