節点のデザイン デザインには、未だ踏み込めていない領域があります。高度に専門的であったり、商業的に成立しづらい等の理由で、これらの領域には我々が今まで目にすることのできなかった大切な価値や美意識が眠ったままになっています。私たちは、領域を跨いで専門家と語りうる知識を得て、専門領域の内側にある価値を見つけ出します。そして、新たな領域と人々の間をつないだ“節点”として、プロトタイプの製作・具現化を行っています。
●colormy
讃井悠子 政・メ1年 ・石井由似 環境4年・ 野見山雄太 環境4年・ 岩崎三千代 総合3年・ 田中大和 環境2年
子供が自分の手を動かすことで、物の仕組みや自然の成り立ちを楽しみながら発 見できる、新しい遊び道具の提案をしています。colormyは、色 の3原色として 知られている、C=シアン、M=マゼンダ、Y=イエローの3つの色を積み重ねること で、様々な色を作り、絵や模様を描き出すブロッ クです。このブロックを使っ て遊ぶ中で、体感として「色の3原色」を学び、自分の好きな「色」を考えなが ら「形」を作るという、2つの動作を同時 に行うことで、豊かな創造力を育む ことを目指しています。
●Robotic Interface Project2:Cilium
神山友輔 政策・メディアD1、武藤雄太 環境3年、返田岳 環境4年
ciliumは、多くの線が漂うように魅力的な動き生み出す生物の一器官:繊毛から名付けられました。 生物界では原生生物の繊毛やくらげの触手など様々な所に、柔らかな素材によるなめらかな曲線をみることができます。一方、人工物においては硬く鋭い直線形状が頻繁に用いられその代名詞的存在です。 ciliumでは人口物の特徴の一つであるシャープな直線形状のみを用いながらも、その動きや人との関わり合いにより生物的な柔らかさを表現しました。
●Spacecraft Design Project
篠田泰平 環境4年・矢島光 環境3年・豊田亮 環境3年
私たちがロケットや人工衛星にふ れる機会は、展示や映像といった形でしかな いかもしれません。しかし、国の予算で開発された宇宙船であればこそ、メディ アを通じて人々に夢を語りかけ、私 た ちが所有するものとしての喜びを見出せ るアピアランスを持つことは重要ではないでしょうか。科学的合理性と、美しく 魅力的であることは必ずしも矛盾し、妥 協しあうものではなく、互いに響き合 い一致する瞬間があります。本プロジェクトは、宇宙開発においてその一致点を 見いだし、美と 合理性を共に備えた宇宙船のデザインを目指しています。今回 展示するのは、宇宙開発技術者とのミーティングの中から導き出された有人小惑 星探査機のイメー ジモデル
●手
西尾友香 環境4年
手。おそらく自分の体のうちでもっともよく目にし、もっともよく動かす部位で す。しかし、その中で何が起こっているのか、考えたことはあったで しょう か。何気なく手を動かすとき、ものをつかむとき、ものにふれるとき、手の中で はたくさんの部品が連動してはたらいています。わたしたちの手 の中には、驚 くほど機能的で美しいかたちが潜んでいます。
●投擲用義足
横田智哉 環境4年・辻勇樹 政・メ2年・山中俊治
投げるという行為は、体重をかける、回転する、踏ん張るなどといった繊細な足 のコントロールが要求されます。神経の通わない足部を装着することで 競技を 行う切断者にとっては投げるという行為は、難題でありつづけました。そこで、 本プロジェクトでは、下肢切断者x投擲種目を行う際に生じる問 題に対して、観 察、プロトタイプによるテスト、再設計を繰り返し、デザインによる問題解決を 行いました。
●自転車競技義足
根岸岳 総合4年・山中俊治
「足に吸いつくようなドリブル」「自らの手のようにグラブを扱う」といった形容もあるように、人は高度に道具を使いこなすと、身体に近い感覚を道具に覚えます。各々の身体と道具が一体化すると、機能や感性にどういった可能性が生まれるのでしょうか。一ユーザーを対象とした現場での対話型設計を進め、これまでその可能性を探ってきました。個々異なる身体に沿って自転車と接続し、そして競技の疾走感に繋がる義足を提案します。
[トークショーも行います 7日の詳細は後日公開します ]
日時:2011年5月8日(日) 14:00~15:30
登壇者:クワクボリョウタ×田川欣哉×山中俊治
会場:東京デザインセンター「ガリレアホール」
「慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 エクス・デザイン展 2011」
展示会期:2011年5月7日~8日
時間:2011年5月7日(土)11:00~19:00
2011年5月8日(日)11:00~19:00
場所:東京デザインセンター「ガリレアホール」(東京都品川区東五反田5-25-19)
入場料:無料
主催:慶應義塾大学政策・メディア研究科 エクスデザインプログラム
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