2010年10月23日土曜日
デザインとエンジニアリングの境界線が曖昧になってきている。 どこからどこまでがデザイナーの仕事で、ソフトウェアエンジニアの仕事なのかを規定できない。
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『百年海図巻』制作:TEAMLAB.NET ・コンセプト & アートディレクター: 猪子寿之/『百年海図巻』は、上映時間が100年の映像作品です。WWFの予測に基づき、一世紀後に向け上昇してゆく海面の様子を100年間実寸の時間で上映し続けます。
昨日、黒川雅之さんが主宰されている「物学」という勉強会で猪子さんに話して頂いた。物学とは、日本を代表する大手メーカーのデザイナー達が主な受講者で物の価値にこだわりを持つ人達。一方講師の猪子さんは、物が持つ「質量はダサイ」と主張する側、その双方が激突した。日本の未来を作るためには「物が持つ質量を最小化すること」という猪子さんの主張がキーワードになった。
猪子寿之さんと始めてお会いしたのは
2001
年、ブランド・データ・バンク社(現マクロミル子会社)のエンジンの開発を依頼したのがきっかけだった。チームラボの開業が
2000
年なので、その直後、僕がほぼ最初のクライアントだったはずだ。彼に言わせるとニートで引きこもっていたのを僕が引きずり出したという。その時は確か、まだ
5
名のチームだった。それがいつしか、「デザイン」と「アート」と「テクノロジー」の境界を自在に行き来し、今では
230
名のチームにまで時代が押し上げた。
猪子さんが全国区のカリスマになったのは、
2010
年
2
年
27
日の「朝まで生テレビ」は、
“
激論!凋落日本と若手起業家の成長戦略
”
として、若手起業家を集めて議論した。田原総一郎+堀江貴文+姜尚中など他も含め
10
名ほどのコメンテーターだったが、その中でも偉才を放っていた。「ある日電波が飛んできて、、
IT
、、、」「
グーグルだってものつくりですよ!エンジニアばっかりですよ!ソフトウェアだってモノツクリなんですよ!
」などテレビで聞き慣れない概念を次々発言し、大変なインパクトがあった。
僕の好きな猪子語録の一つ(inokobotより)
産業の受け皿がなくても、未来のヒントになるようなものがいっぱい出てきた方が、社会全体にとっては絶対良いので、きっと、アートというジャンルが、その受け皿になってくれるはずだと、そして、本当の意味で知的でステキな人がそういうものを評価してくれるだろうと、全く根拠なく思っています。
チームラボとは、
日本発、「ウルトラテクノロジスト集団」を標榜する高度な技術力と発想力の両輪で、「日本人の持つ主観」や「プラットフォーム型」といったコンセプトを作品へと昇華させている。以前であれば、デザイナーはパッケージを作ればよく、エンジニアはハードという内臓を作ればよく、ソフトウェアエンジニアはソースを書ければいい。という時代だった。
しかし
iPhone
を見れば容易に理解できるように、
デザインとエンジニアリングの境界線が曖昧になってきている。
どこからどこまでがデザイナーの仕事で、ソフトウェアエンジニアの仕事なのかを規定できない。
猪子寿之とは、
チームラボ株式会社代表取締役社長。
1977
年、徳島市出身。
01
年、東京大学工学部計数工学科卒業。
同時にチームラボ創業。
04
年、東京大学大学院情報学環中退。
大学では確率・統計モデル、大学院では自然言語処理とアートを研究。
ニュースポータル
iza(
イザ!
)
(
Web of the year 2006
新人賞、
Web
人
of the
year 2006)
、
オモロ検索エンジン「
sagool
」、不動産物件検索ポータル「いえーい!」、
オモロイ画像を優先的に表示する「
SAGOOLTV
」などの
Web
の企画開発や、
検索エンジンやレコメンデーションエンジンなどの開発販売を行う他、
アート活動として、水墨空間「花紅(ハナクレナイ)」などで、
海外などの展覧会に多数参加。また「
au Design project
」にて、
2007
年のコンセプトモデルとして、新しいインターフェイスの概念の携帯電話「
actface
」を発表し、
「第
11
回文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品」に選ばれ、
08
年
Web
広告研究会主催の「第
6
回
Web
クリエーション・アウォード」で最終審査の
10
人に選ばれる。
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