2016年5月25日水曜日

「スタジオ・ムンバイ」は、オーガニックな素材や伝統的な技術を大事にしインドローカルの強みを発揮している。ローカルな特性が生み出す独自のモノや価値をグローバル市場に送り出して競い合う。


相変わらずデザインのブログなのに、デザインにインスピレーションを得てその事象を分析してしまう癖が私にはある。それをおもしろがってくれる読者もいれば、デザインブログだからデザインを話して欲しいという読者の方もおられる。















さてインド最大の都市ムンバイに拠点を置く建築事務所『スタジオ・ムンバイ』は、このところ活躍が目立つ。オーガニックな素材や伝統的な技術を大事にしローカルの強みを発揮している。建築家と職人たちが共同でデザイン活動を行っている。















そのデザインはインドローカルそのもので、グローバルデザインのトレンドとは無縁だ。皮肉なことに、そのことが痛快で好奇心を誘いグローバルな評価を得ている。















グローバルに行動し、ローカルで考える。広く世界を舞台にしたビジネスにおいては、当然ながら、ローカルな考え方だけでは商品のブランド力は低下する。

一方で、たとえグローバルに舵を切っても、そのうちに世界中で同様のことがおきてすぐに陳腐になってしまうのだ。そのサイクルをうまく見極め、バランスポイントをみつけることが必要だと思う。
































ユニクロの柳内正氏は、イギリスに進出した際の失敗についてこう言及している。「私たちはひどく失敗しました。一番の過ちは、何でもイギリス風にやろうとしたことだ。自分たちの日本という強みを活かそうとしなかった。」と敗因を総括している。

























一方Mujiは、シンプルな商品デザインで成功を収めた。Mujiはその後ヨーロッパで大成功をおさめている。Mujiには世界中で、人々は日本の禅的なシンプルさやデザインに魅力を感じている。ヨーロッパの人々の目には、そのシンプルさは外国風で魅力的と映ったのだ。日本というローカルの強さでグローバル展開が進んでいる

























グローバルビジネスを育てるにあたり、自分の国のアイデンティティー、価値観やビジネスのやり方を変えなければならない、などと思い込まない事が重要だろう。

日本のおいしいご飯を作る炊飯器や軽自動車などローカルに徹した商品はグローバルな評価を得ている。ローカルに徹している企業が真の意味でのグローバル企業になれる面もある典型だ。




http://www.designboom.com/
http://goo.gl/c3F0Ww
http://globe.asahi.com/feature/100705/04_3.html



0 件のコメント:

コメントを投稿