2016年8月18日木曜日

「AIと人間の対決」という普遍的な懐疑にケビンケリーは一つの明確なビジョンを示している。「AIは人とは異なる知能で、私たちを助けるものでしかない。」と語る。

AI「artificial intelligence」AI「artificial smartness」AI「Alien intelligence」と3つの言葉で考えるAI。

「AIと人間の対決」という普遍的な懐疑にケビンケリーは一つの明確なビジョンを示している。「AIは人とは異なる知能で、私たちを助けるものでしかない。」と語る。そもそもAIとは何か。あたかも人の知能のように機能するコンピュータだが、その定義はあいまいだ。「Siri」や「Google Now」といったサービスは、数十年前ならAIと呼ばれていただろうが、今ではAIとは呼ばない。

「AIは、今の定義ではすべてまだ実現していないものを指す。実現してしまうと、もはやAIとはみなされず『機械学習』『エキスパートシステム』といった名称がつけられる」(ケリー氏)















AIはここ2-30年間大きな飛躍がなかったが、ここ数年で潮目が変わった。「ここ3年の間に主要な技術が進み、そのためにいまはパーフェクトストームと言えるほど重要な時期にある」とケリー氏は強調する。

3つの技術とは「ニューラルネットワーク」「GUP」「ビッグデータ」だ。これら進み、統合してきたことで、AIは急速に進化することになった。その一例として、韓国のトッププロ棋士が、AI「アルファ碁」に敗れるという「事件」となった。

強調したいのは、これらはAI「artificial intelligence」と呼ぶべきではなく、「artificial smartness」と呼ぶべきかもしれないということだ。コンピュータの知能は、決して人間らしくはない。

例えば自動運転車に搭載するAIに、『人間らしく』振る舞ってほしくはないだろう。『人間らしく』振る舞うことで、気が散って事故を起こす自動運転車では困るわけだ。













そもそも、知性とは、直線的にひとつの次元で見るものではないとケリー氏は言う。「感情的情緒的な思考から、論理的な推測、空間的な理由付けにいたるまで、あらゆる次元の思考が合わさったものが我々の知性だ」(ケリー氏)

一方、コンピュータによるAIは、特定の単一領域で極端に高い能力を持つ。例えば囲碁のように特定の領域で人よりも優れて能力を発揮できる。AIでバラエティに富んだたくさんの種類の思考、知性を作り出すことができるが、それらはどれひとつとして人間のような思考を持つことはない。

「それらのAIはAlien intelligenceと呼べるかもしれない。違う思考を持つ、違う発想を持つということは、新しい経済における富の源泉になると考えている。その意味で、AIは私たちが違う思考を持つことの助けになる」(ケリー氏)
記事ソースはハフィントンポストから一部転載:
http://www.huffingtonpost.jp/


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