2013年4月20日土曜日

「技術は常に雇用を破壊する」というタイトルに強い興味を持った。技術革新は常に人類の明るい未来を保証する時代が終わったのか?

"雇用と所得は「誰が」奪ったのか"という日経の記事、書籍『機械との競争』に書かれている”テクノロジーが雇用と経済に与える影響”がテーマだ。しかし、機械と人間の対決は、古くからある脅迫概念だと安易に言えない説得力を持つ興味深い論文だ。






















「これからがデジタル革命の後半戦。飛躍的に能力を拡大していくコンピュータに人間はますます仕事を奪われる」と語るMITスローン・スクール、デジタル・ビジネス・センターの研究者エリック・ブリニョルフソン 、 アンドリュー・マカフィー が2011年に出版した本書の原書である「Race Against The Machine」の未来予測は、アメリカ国内外で大きな反響を呼んだ。 

リーマン・ショック後、世界的な経済危機は脱しても一向に失われた雇用が回復しない状況に、経済学者は頭をひねってきた。技術の進歩が速すぎて起きる雇用喪失説の立場をとる。

















つまり、コンピュータとの競争に人間が負け始めていることこそ、雇用が回復しない真の原因であると主張する。私たちは世界の歴史における新しい時代に突入している。それは、世界中の人にモノやサービスを供給するために必要とされる労働者の数が、どんどん減っていく時代である。と著者は語る。

かつて技術革新は常に明るい未来への兆だった。ところがこの論文は、技術革新が速すぎて、対応出来ない人間が機械に負けてしまうという技術の進化の闇を見ているところだ。

チャップリンが映画「モダンタイムス」で描いた機械に使われる奴隷のような人間という悲哀に似ている。効率や機能を追い求めて進化するデジタルテクノロジーが、過剰な効率化を生んで人の労働力を不要にしてしまったという視点。そう言えばあるカメラメーカーの全自動で労働者不要の製造工場の話はその過剰な効率化の典型かもしれません。
記事ソースは
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20130416/246769/?P=2&rt=nocnt

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