アップルコンピュータCEOのスティーブ・ジョブスの
「スタンフォード大学卒業祝賀スピーチ」の「PART 7 STAY HUNGRY, STAY FOOLISH」
に出てくる"The Whole Earth Catalogue(全地球カタログ)"とスチュアート・ブランドの話。
私が若い頃、"The Whole Earth Catalogue(全地球カタログ)"というとんでもない出版物があって、同世代の間ではバイブルの一つになっていました。それはスチュアート・ブランドという男がここからそう遠くないメンローパークで製作したもので、彼の詩的なタッチが誌面を実に生き生きしたものに仕上げていました。時代は60年代後半。パソコンやデスクトップ印刷がまだ普及する前の話ですから、
媒体は全てタイプライターとはさみ、ポラロイドカメラで作っていた。だけど、それはまるでグーグルが出る35年前の時代に遡って出されたグーグルのペーパーバック版とも言うべきもので、理想に輝き、使えるツールと偉大な概念がそれこそページの端から溢れ返っている、そんな印刷物でした。
スチュアートと彼のチームはこの”The Whole Earth Catalogue”の発行を何度か重ね、コースを一通り走り切ってしまうと最終号を出した。それが70年代半ば。私はちょうど今の君たちと同じ年頃でした。最終号の背表紙には、まだ朝早い田舎道の写真が1枚ありました。
君が冒険の好きなタイプならヒッチハイクの途上で一度は出会う、そんな田舎道の写真です。写真の下にはこんな言葉が書かれていました。
「Stay hungry, stayfoolish.(ハングリーであれ。馬鹿であれ)」。それが断筆する彼らが最後に残した、お別れのメッセージでした。「Stay hungry, stay foolish.」それからというもの私は常に自分自身そうありたいと願い続けてきた。そして今、卒業して新たな人生に踏み出す君たちに、それを願って止みません。Stay hungry, stayfoolish.(スピーチ終わり)
(私の話)
1960年代後半は、京都で多くのヒッピーと出会い、多いにカルチャーショックを受けた。その体験が無ければ、サンフランシスコに行くこともなかっただろう。中でも、彼らがバイブルのように携えていた"The Whole Earth Catalogue(全地球カタログ)"には強烈なメッセージを受けた。「Whole Earth Catalogue」に出会いエコロジーという概念に出会った最初の年が1969年だった。
1960~
70年代のヒッピーカルチャーに多大なる影響を及ぼした「
Whole Earth Catalogue」の全ページが、
WEBサイト上に公開された。
1968年~
1972年まで刊行された
Whole Earth Catalogueは、その名の通り地球上のすべての商品カタログであり、今や伝説となっている本である。
http://www.wholeearth.com/index.php
Whole Earth Catalogueの内容は
Understanding Whole Systems(全体システムの理解)
Shelter and Land Use(シェルターと土地の利用)
Industry and Craft(産業と民芸)
Communications(コミュニケーション)
Community(コミュニティ)
Nomadics(遊牧民族)
Learning(学習)
このようなカテゴリーに分かれており、カテゴリー毎に地球上のあらゆる物が紹介されている。あらゆる物が載っているが、当然のことながら、本当に地球上すべての物が載っている訳ではない。編集の
スチュアート・ブランドをはじめとした
“Whole Earth Catalogue”のフィルターを通ったものだけが、カタログに掲載されるのだ。カタログの冒頭に、そのフィルターについて書かれている。
(1) Useful as a tool,
(役に立つ道具である)
(2) Relevant to independent education,
(自立教育に関係がある)
(3) High quality or low cost,
(ハイクオリティー、もしくはローコストである)
(4) Easily available by mail.
(メールで簡単に手に入る)
(4)にあるように、当時は画期的だったと思われる通信販売もできたらしい。
しかも、Whole Earth Catalogueに申し込めば、全て一括で買う事もできたというから驚きだ。
http://greenz.jp/2009/03/16/wholeearthcatalogue/