2020年7月28日火曜日

車の製造原価はどうやって決まるのかを知っていますか?昔は業界では「車は1kgで1,000円」などと言われた。

新車の製造原価はメーカーの極秘情報となっているため、詳細が一般に知られることはない。しかし、複雑な原価計算を抜きにして製造原価の話をひと言でまとめるとしたら、それは「重さ」と「生産台数」ということになる。例えば、新車の開発に500億円かかり、生産設備に200億円の新規投資が必要な場合、合計金額は700億円になる。

このモデルを1ヵ月に5000台、4年の生産期間中に24万台製造するとすれば、1台あたりの開発費と生産設備の負担は約29万円になる。ガソリン車の部品点数はエンジンだけでも約1万点、車全体では10万にのぼる。EVに使われる車全体の部品の数は約1万。実にガソリン車の10分の1になる。












こんな精密機械でもトヨタ・ヴィッツ1.0Fの車重は970kgで価格は1,291,091円。価格を重量で割ると1kg当たり1,331円になる。なんか鉄の量り売りみたいで悲しくなる。このあたりが製造メーカーの暗い未来が見えてしまう。ちなみにトヨタ・カローラアクシオ1.5Xの車重は1,090kgで価格は1,584,655円だ。

価格を重量で割ると1kg当たり1,454円だ。つまり、カローラはヴィッツよりも120kg重くなって293,564円高くなっているが、1kgあたりの車重に直すと、その差は123円しか無い。

昔は業界では「車は1kgで1,000円」などと言われた。レクサスのような高級車は4,000円を超えるものも珍しくはないが、1,000〜1,500ccクラスの小型大衆車は今でも1kgあたり1,000円台となっている。最近はプラスチックの部品も増えたが、車は鋼板を加工して組み立てている以上、大まかに行ってしまえば、「車は重いほうが高い」

米EV大手テスラの組み立て工場の動画を見て欲しい。パチンパチンとシャシー(車台)にモーターと電池を貼り付け、上からカパッとボディーを被せれば出来上がり。まるでプラモデルだ。組み立て作業のほとんどはロボットがこなしている。
参考記事:https://car-moby.jp/article/car-life/useful-information/car-cost/



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