2020年1月18日土曜日

宮崎駿 原案の人形芝居「うつ神楽」は、現代社会の厄除け






























長野県下伊那郡「石苔亭いしだ」内にある能舞台で催された宮崎駿 原案の人形芝居「うつ神楽」をSpeedyの福田さんに誘われ、見に行った。ストーリーは「うつの森」の住人「うつ男」が森の中に散らばる黒色の「うつの玉」を食べながら暮らしている。舞台のあちこちに置かれた黒色の「うつの玉」には「障」や「邪」などネガティブな意味を持つ漢字が書かれている。




























お話は、ある日うつ男は、森の中で純粋無垢な少女と出会う。そしてうつ男は、朱(あか)い衣の女神に生まれ変わり鬱を祓う。宮崎駿の原案をもとに制作された「障遣願舞(さやりがんまい)うつ神楽」は、長野県の南信州を舞台にした、現代病でもある「うつ病」がテーマの人形芝居だ。
























上演時間は約30分だが、神話の世界に迷い込んだような余韻を残す。孤独な主人公「うつ男」。映画「千と千尋の神隠し」のカオナシを思わせる面で宮崎駿監督とのつながりを感じさせる。




























原案は、作品の脚本と監修を担当したのは、今回の招待者で大変な物知りの逸見尚希さん(44)が、2007年に宮崎監督と会話するなかで生まれたという。逸見さんは、そのときに宮崎監督からこう提案されたという。「南信州は神様が集まる谷。そんな場所だから、現代社会の厄除けができるのではないでしょうか」。





















「うつ」という「厄」を祓う。逸見さんはこの重いテーマの作品を、6年もかけて完成させたという。





























余談だが南信州の飯田市にある秘境、信州遠山郷の霜月祭りを思い出した。「千と千尋の神隠し」では、宮崎監督いわく日本中の八百万の神々が湯治に訪れ“小さなお風呂に神様が入るという霜月祭りという神様をお風呂に入れて元気にするという祭りを参考にした”とか。

















































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