2010年12月12日日曜日

無限地獄を扱ったアニメーション「かちかち山」1965年、横尾忠則作




この動画は、高橋睦郎著『日本民話グラフィック』に収められている「かちかち山」を原作とした『堅々獄夫婦庭訓(Kachi Kachi Yama)』(カチカチヤマオトメノスジミチ)です。1度観ただけではよくわからないかもしれませんが、2度3度と観ると、じわじわと見えてくるものがあります。若干わかりにくいところがありますが、おとぎ話「かちかち山」と制作当時誰もが知っていたと思われるシンボル(映画と、各俳優のキャラクター)を手がかりにすると、かなり読み解くことができます。典型的な60年代のアンダーグラウンド(アングラ)で、反体制な世界が覗けます。

もっと詳しく知りたい方は、なかなかマニアックなブログ「海から始まる!?」に、、
http://umikarahajimaru.at.webry.info/200711/article_13.html

「人は生まれたのと同時に、刻一刻と死に向かっている。その時間を認識している人は少ない。だけど、心を認識することは、今を大事に生きることにつながる。」横尾忠則さんの言葉だ。

1980年7月にニューヨーク近代美術館にて開催されたピカソ展に衝撃を受け、その後、画家宣言(これはデザイナーは商業的であり、画家より格が低いという思想から。明確な両者の差はないとwikipediaには書かれているが、本人の意見とは違う気がする)横尾さんがすごいアーティストだと言うことは皆知っている。しかし、アートだけでなく横尾さんが発する言葉も素晴らしい。映像や雑誌などで発する言葉も、もちろん簡潔で素晴らしい。しかし、それ以上に最近の横尾さんが書いたTwitter@tadanoriyokooの言葉がクールだ。以下事例。画像はお気に入りの髑髏時計、横尾忠則さんのデザインだ。



























「人は生まれたのと同時に、刻一刻と死に向かっている。その時間を認識している人は少ない。だけど、心を認識することは、今を大事に生きることにつながる。」

「アートなんてちょっとした思いつきだ。考えをこねくり廻すと重っ苦しくしてしまう。いいアートは軽い。軽いということは自由ということだ。」

「生き方を求めていると自分からどんどん離れていく。ぼくの経験から言うともっと身近なものを求める方が逆に到達点に近づく。」

「この間デニス・ホッパーが亡くなった。ロスで初代女性ボディービルダーのチャンピオン(男性はシュワルツ・ネッガー)のリサ・ライオンをモデルに描いた絵の個展をした時、アトリエを探してくれたのが彼女の友人のホッパーだった。2人が出合ったのは精神病院に入院中だったそうだ。」
ロバートメイプルソープが撮影したリサ・ライオン
http://item.rakuten.co.jp/nuts/1060785/
1998年作品ではクォーツ仕様であったものを、今回は自動巻で復刻。裏蓋からだけではなく表のダイヤル部分からもムーブメント内部を見る事が可能。赤いドクロの内部で動くメカニカルの鼓動。まさに横尾ワールドのすごみの極致。



2010年12月11日土曜日

女性がスカートをはかなくなっているらしい。その理由は?

女性がスカートをはかなくなっているらしい。平均購入枚数は78年から減り始め、93年にはパンツに抜かれた。05年の購入枚数はパンツ2枚に、スカートが一枚以下だった。女性の社会進出が進み、機能的なパンツが好まれる。また、「スカートよりもパンツのほうが流行に左右されない」ことも評価されたという意見もある。このデータはすでに五年前なので、今はもっと比率が上がって、状況はもっと進んでいると想像できる。OKWaveによると、『足が太くてみっともない』と『自分が女性であることがいやなので女性らしいかっこうをしたくない』の2パターンに女性の意見は集約されている。







































もともと女性のファッション・アイテムは、「トレンチ・コート」を筆頭に、メンズのアイテムを取り入れ続けてアイテムは増え続けてきた。ついにパンツまでも、女性がワードローブに本格的に取り込んだのは、歴史的に考えると当然のことかもしれない。その逆のスカートを男が履くのは英国のエジンバラ城を守っている衛兵くらいですね。城の入り口にはスコットランドの民族衣装、タータンチェックのキルトをはいた衛兵が立っています。ちなみにSFCの坂井研では二名の男子学生はメンズのスカートを履いています。


2010年12月10日金曜日

世界最高金額9億円で落札された書籍「アメリカの鳥類」


電子書籍業界がバブル状態の中、リアルなプロダクトとしての価値を示した快挙!世界最高金額9億円で落札された書籍がある。それは米国の鳥類学者ジョン・オーデュボンの著書「アメリカの鳥類」。

印刷書籍競売価格の世界記録を更新した。「アメリカの鳥類」は全4巻からなり、1827~38年に出版された。縦横が90センチ×60センチで畳三分の一にもなる大型本。計435の鳥類が美しい水彩画で、極めて写実的に描いた。当時標本を元にして描かれることの多かったそれまでの博物画と違い、この画集では北米の生きた鳥が自然の生息環境の中で画面一杯に躍動的に描かれている。一羽一羽の鳥が実物大の大きさで描かれているのも大きな特色である。John Audubon Birds of America




















ジョン・ジェームズ・オーデュボンはアメリカ合衆国の画家そして鳥類研究家。博物画集の傑作『アメリカの鳥類』(Birds of America, 1838年)によって知られる。西インド諸島のフランス領サント・ドミンゴ島でフランス人小間使いである母のもとに生れるが、まもなく母と死別し、フランス人船長オーデュボンの養子となる。4歳のとき父とともにフランスに渡り、7歳から絵を習った。その後も1819年に借金のために債務者監獄に入れられ、破産を余儀なくされる。苦労の連続の人生だったようだ。オーデュボンは天国で、この金額をどう思っているんだろう。

2010年12月9日木曜日

モールスキン・ミニをモチーフに、Rogier Wielandによるストップモーションアニメーションは素晴らしい。

MINI PLANNERS from Moleskine ® on Vimeo.
MINI PLANNERS by Moleskine ® 
モールスキン・ミニを使った、Rogier Wielandによるストップモーションアニメーション。「A4の紙たった一枚でこんなに遊べるなんてすご~~い!」の切り紙が動いているようだ。Rogier Wielandはグラフィックデザイン、タイプデザイン、オーディオビジュアルデザイナーで、アニメーションも起用にこなす。オランダのHagueをベースにしている。ソースは、いつも面白いモノを探してくれるmonogocoro

ピーター・コールセン(Peter Callesen)の作品。「A4サイズ」の紙に囲まれて過ごしている。 そんな日常にあるなんでもない「A4の紙」で作られた膨大な作品群。http://sakainaoki.blogspot.com/2010/10/a4.html

2010年12月7日火曜日

ブランドに対するカリスマ度のはかり方に入れ墨がある。

僕はブランドのカリスマ度を計る方法として「このブランドロゴを人々は入れ墨にしたいかどうか?」と考えるようにしている。もともとブランドの語源はバーンド(焼きつける)という意味をもち自分の牧場のマークを牛に焼き付けたところから来ているというエピソードがある。献身的、忠誠心という言葉を身体を張って示すには入れ墨ほどふさわしいものはなく、みずからの肉体の一部として取り込みたい、同一化したいほど熱烈な愛情を持たせるブランドはそう多くはない。
daniele buettiの作品「 Goodfellows/ Looking for Love」ナイキのロゴ
アップル社は製品への純粋な愛着からタトゥーを入れたいと思わせる数少ない企業の1つだ。ほかにタトゥーを入れたいと思わせる企業は「グーグル」「ハーレーダビッドソン」「コカ・コーラ」「ナイキ」「ラコステ」「ワーゲン・ビートル」くらいだろうか。他の候補があったらコメントをください。
























ちなみにカリフォルニア工科大学で研究所の所長を務めるクリストフ・コッホ教授(神経系)は右腕に小さく虹色のリンゴのタトゥーを入れている。彼は「ずっとタトゥーをしたいと思っていたし、マックは大好きだからね」と言っている。
daniele buettiの作品LEGO「 Goodfellows/ Looking for Love」(1996-98)は、ライフスタイル雑誌からの象徴的なモデルを使用して、入れ墨(もちろんメークアップ)をほどこし撮影するという作品を作り続けた。






























誰も最初のデザイナー名を覚えていないアノニマス・デザイン(匿名のデザイン)の極限はゼムクリップ

いま、このブログを読んでいる方は、しばらく周囲を見回してほしい。色々なモノが目に入るはずだ。それらを、もっと注意深く見てみると、普段は当たり前に使っているモノが、まるでカメレオンの擬態のように日常生活に溶け込んでいる。それらの中には「アノニマス・デザイン」(匿名のデザイン)と呼ばれているものが含まれている。もちろん、誰かが最初にデザインしたわけだが、誰も最初のデザイナーを覚えていない、あるいはデザイナー名が記録されていないモノもある。
細長い長円形のクリップ
http://clipart.myds.jp/stationery/paper_clip/
そんなアノニマス・デザインの典型はゼムクリップだ。最も一般的に使われている細長い長円形のクリップは特許が取得されておらず、誰が発明者(デザイナー)かはっきりしていない。ゼムクリップは針金をたった3回曲げただけの工業製品だ。これほどミニマムでかつ便利なモノも世の中に少ない。現在使われている標準的な「ゼムクリップ」と呼ばれるクリップは、こんなシンプルな構造なのに、スプリング機構を備えていて、十数枚のコピー用紙を軽く挟み込むことができる。

ローマ時代から真ちゅう製のクリップが使われていたというから、古くから伝わるものを少しずつ改良して今の形に落ち着いたようだ。現在のものは一九世紀後半にイギリスのゼム・マニュファクチュアリング・カンパニーが発明したものだが、こちらもすでに他社が製造していた製品を参考にして作られたという。
デザイン・クリップ
その後も趣向を凝らし三角型やハート型、渦巻き型などの曲げ方のデザイン・クリップが多数開発されている。しかし、市場で占める割合は相変わらず長円形に比べてさほどの量には届かない。「デザインと機能」を最小限の要素で成立させたゼムクリップは、多くの人がこれを超える曲げ方を研究しても結局は、これ以上に合理的な方法が見つからなかったのだ。

どうして今アノニマス・デザインなのだろう?と僕は考えてみた。アノニマスとは、「誰がデザインしたのかも解らない」が、「モノは誰もが知っている」ありふれたもの、というような意味からは、「誰々のデザイン」design by・・・・・という作家性の否定とも取れる。あるいは僕も大いに責任があるケータイや自動車などの小ロット多デザインという「デザインの大量生産」の時代に対する警告かも知れない。