タブレットの人気はアップルが10年に発売したiPadのヒットで火が付いた。シンプルな外観で持ち運びやすく、電源の起動も速い。メールの送受信やインターネット閲覧が簡単で、アプリや、映画やゲームなどのコンテンツを楽しむこともできる。
ノートPCの弱点を突いたiPadのヒットで、「アンドロイド」を搭載したサムスン電子の「ギャラクシータブ」をはじめ、他社も市場に参入。需要を喚起している。パソコンOSで首位を保ってきたMSも次世代OS「ウィンドウズ8」ではタブレットにも対応するほか、自ら「8」を搭載したタブレット「サーフェス」を年内に発売。iPadやアンドロイド搭載タブレットと競合する。
大きな画面をもち、様々なアプリケーションソフトを取り込んで使う、汎用性の高いタブレットとは別に、一回り小さな画面をもち、ネット企業が自社のサービスを使いやすいように工夫したminiタブレットも競合が激しくなりそうだ。米グーグルは「ネクサス7」を発表。アマゾンの「キンドル・ファイア」と競合する。
タブレットの普及が進み、今のペースだと2016年に出荷台数ベースでノート型パソコンを追い抜くという予想をまとめた。アップルのiPadが切り開いたタブレット市場。パソコンを作った会社がパソコン市場を破壊することになる。先進国を中心にノートPCから乗り換える動きが加速し、携帯型のコンピューター市場の主役に躍り出そうだ。本当のイノベーションは、それが出てくることによって従来あったものが消滅していくほどのインパクトをもたらすものだ。
2012年のタブレットを含む携帯型コンピューター全体の出荷台数見通しは3億4700万台。2016年には7億台を超え、2017年には8億900万台に伸びる見通しだ。従来、携帯型コンピューター市場の主役だったノートPCは12年の2億800万台から17年には3億9300万台に伸びるものの、16年にタブレットに抜かれると予想。17年にはタブレットが4億台を超えて差が広がっていくとみている。
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