2016年3月26日土曜日

「ロボット×人工知能」テクノロジーが雇用を奪う。というコンセプトの元祖であるチャップリンは、機械に仕事が奪われる初期段階の予言だった。「新日本フィルの生オケ・シネマ~モダン・タイムス公開80周年記念」

「新日本フィルの生オケ・シネマ~モダン・タイムス公開80周年記念~チャップリン≪モダン・タイムス≫」が2016年 5月7日(土)にすみだトリフォニーホールで行われる。

作曲家としても傑出した才能の持ち主だったチャップリンの最高傑作『モダン・タイムス』。日本屈指の優れた音響を誇る「すみだトリフォニーホール」にて、新日本フィルの迫力ある演奏により、当時の録音技術ではその真価を十分に伝えられなかった、チャップリンが意図した音楽がデジタル修復版の高画質& 大画面スクリーン、そして大編成オーケストラの迫力で蘇るのだ。

≪モダン・タイムス≫は、資本主義社会や機械文明を痛烈に風刺した作品で、労働者の個人の尊厳が失われ、機械の一部分のようになっている世の中を笑いで表現している。自動給食マシーンの実験台にされるシーンや、チャップリンが歯車に巻き込まれるシーンが有名だ。

機械に仕事が奪われる。「ロボット×人工知能」のテクノロジーが雇用の75%を奪う。というニュースが頻繁に目に飛び込んで来る。しかし、この「テクノロジーが雇用を奪う」というテーマは、すでに1936年にチャップリンが監督・製作・脚本・作曲を担当したモダン・タイムスに見事に描かれているのではないか。

















ストーリーは製鉄工場で働くチャーリーは、スパナを手にひたすらベルトコンベアーを流れる部品にねじを回し続けるという単純作業を繰り返していた。その様子はテレビモニターで監視され、休む暇もなく働かされていた。ある日、チャーリーは労働者の食事時間を節約する自動給食マシーンの実験台にされ散々な目に合わされる。

















その後も仕事を続けていく内にチャーリーは発狂し、トラブルを起こして精神病院送りになってしまう。という展開だが、この単純作業もロボットに奪われるというのが間もなく来るであろうシンギュラリティーが生み出す課題だろう。

機械やコンピュータが、ごく一般的な労働に携わる平均的な人間の能力に並び、あるいはそれを超えた場合、どんな影響を経済に与えるのだろうか。新たな雇用問題として大きな不安要因になるだろう。
http://honvieew.com/technology/1893































チャップリンは作曲家としても傑出した才能の持ち主だった。『モダン・タイムス』の主題歌《スマイル》も、『ライムライト』の主題歌《エターナリー》もチャップリンの作曲によるもの。チャップリンは、若い頃からピアノ、チェロ、ヴァイオリンを演奏し、指揮をこよなく愛したという。

生オケ・シネマでは、当時の録音技術では伝えきれなかった「チャップリンの意図した音楽」が、カール・デイヴィスとの指揮と新日フィルの演奏によって、完全な形で姿を現す。
http://plankton.co.jp/moderntimes/

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