今回は夏真っ盛りということでアジアの冷蔵庫デザインをテーマにした。冷蔵庫にはそれぞれの国の食文化が直に反映されている。ドアの枚数、冷凍庫のレイアウト、色、置く場所などは国によってさまざまで、いわゆる白物メーカーは現地ニーズへのローカライズに苦労している。
インドでは数年前に「6,400円の冷蔵庫」が話題になった。やはりBOP(世界の所得別人口構成の中でもっとも収入が低い所得層)では価格は重要な要素なのだろう。この超低価格冷蔵庫は、インド・ゴドレジ財閥の家電大手が開発した「チョットクール」という製品だ(ちなみに「チョット」はヒンディー語で「少し」を意味するのだそうだ)。重量は8~9キロ。コンプレッサーを使わず、「サーモエレクトリック」と呼ぶ電子冷却方式で庫内を5~15度に保ち、野菜、果実、飲料を保冷できる。冷凍室はない。
機能を必要最低限に絞り込んだ仕様が、同じインドのタタ財閥が開発した自動車「ナノ」を想起させることから、「冷蔵庫版ナノ」と紹介しているメディアもある。インドでは、あまり冷蔵庫にモノを入れない家庭が多い。冷蔵庫の中は水と牛乳がほとんどだ。日本では「冷蔵庫は野菜室が重要」というのが常識だが、インドでは野菜は毎日近所で買ってその日のうちに食べるのが習慣なので、野菜を冷蔵保管する必要があまりない。続きは、、
http://pdweb.jp/column/c_j_design_1208.shtml
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