2011年6月13日月曜日

森村泰昌さんから送って頂いた、まねて、まなんで、今の私がここにいる「まねぶ美術史」という書籍の中の一ページに、懐かしい赤瀬川原平作の漫画『櫻画報』を見つけた。


時々昔話。1970年という時代は、今と違って政治が若い人にも強い興味の対象だった時代だった。「平凡パンチ」のなりたい男のベスト10は、キムタクのようなタレントでもなく、五位までが政治家だった。チェ・ゲバラ、毛沢東、カストロ、等が並び、三島由紀夫も政治的な小説家としてランキングに入っていた。そういう時代背景の中、赤瀬川原平作の漫画『櫻画報』が発行された。


経済の成長に支えられ、大きな改革を必要としないまま長い間放置されてきた政治システム。個々の技術力は高いにも関わらず、世界とどう繋がれば良いかわからず、大いに迷ったままの日本。国のせいは自分のせい。放置してしまった自業自得。私たちは被害者であり、加害者でもある。
この漫画は、そもそも学生闘争にノリでこれといった思想もなく、暴力や暴動への興味本位から参加する野次馬学生たちのために書かれたものだ。この作品には多くのパロディーや言葉遊びが含まれていて、現代のパロディーの原点も見受けられる。
wikipediaを参考)
1970 - 1971年、学生運動も下火になり始めてきたころに、雑誌「朝日ジャーナル」と「ガロ」に掲載された。
*ガロ:『月刊漫画ガロ』は、1964年から2002年頃まで青林堂が刊行していた漫画雑誌。大学生など比較的高い年齢層の読者に支持され、漫画界の異才を多く輩出した。

0 件のコメント:

コメントを投稿